落ち着きがない子、お腹から整えられる?腸と気持ちのつながりと、毎日の食卓でできる3つのこと

栄養カウンセラー ちあきこの記事を書いた人
栄養カウンセラー ちあき
小児外科専門医 小森広嗣 監修

「最近、うちの子なんだか落ち着きがない」「ちょっとしたことでイライラして、きょうだい喧嘩ばかり…」。そんな毎日に、「私の育て方が悪いのかな」と、つい自分を責めてしまうこと、ありませんか。

私も長男のことで、「なんでこんなにそわそわしてるんだろう」「弟に意地悪ばかりして…」と、頭を抱えていた時期がありました。

そんなとき、精神科の先生から聞いたお話があります。「緊張やストレスを感じたとき、それを外に出そうとしてソワソワしたり、イライラして発散したりするのは、人間の生理的な反応なんですよ」。子どもはわがままを言っているのではなく、体の中にたまった緊張を、一生懸命外に出そうとしているのかもしれない——そう思えて、すごく腑に落ちました。

先にお伝えすると、落ち着きのなさには、眠り・生活のリズム・ストレス・その子の特性など、いくつもの理由が重なっています。そのうえで、家でできることのひとつが、お腹の調子を整えること。腸と気持ちは、つながっているからです。

この記事でわかること

  • 落ち着きのなさの裏にある、いくつもの理由
  • 腸と気持ちのつながり
  • 毎日の食卓でできる3つのことと、相談の目安

落ち着きのなさの裏には、いくつもの理由がある

理由起きていること
緊張やストレス環境の変化や疲れで、たまった緊張を外に出そうとしている
眠りが足りない疲れがとれず、気持ちの余裕がなくなる
お腹がすいている・甘いものが多いエネルギーの波が大きく、イライラしやすい
お腹の調子便秘やお腹の不調で、なんとなく不快な状態が続いている
その子の特性生まれ持った気質で、じっとしているのが苦手な子もいる

腸と気持ちは、つながっている

大事な発表の前に、急にお腹が痛くなったり、お腹をこわしたりした経験はありませんか。あれは、脳が「緊張してるよ」と伝えて、腸が反応している状態です。

腸と脳は、神経などを通じてつながっていて、お互いに影響し合っていると考えられています。お腹の調子がよくないと、なんとなく機嫌が悪くなったり、落ち着かなかったりする子もいます。だから、お腹を整えることは、気持ちの土台を整えることにもつながるんです。

腸と脳は、つながっている。お腹の調子は、気持ちにも表れる。

わが家の話:牛乳をお休みしてみたら

わが家の長男は、小さいころ、毎日「牛乳、何パック飲むの?」というくらい、お水代わりに牛乳を飲んでいました。そのころの彼は、なぜか1日に3回もうんちをしていたんです。

「もしかして…」と思って牛乳をお休みし、豆乳などに替えてみると、1日3回だったうんちが、1日1回に落ち着きました。お腹の調子が整ってくると、そわそわ感も少しずつ落ち着いていったように感じています。

これは、あくまでわが家の場合です。牛乳との相性は、子どもによって違います。牛乳の飲みすぎのことは、子どもが牛乳を飲みすぎるときの記事にまとめています。

毎日の食卓でできる、3つのこと

することやり方
1. 同じものばかりを、ローテーションに毎日パン、毎日牛乳…を、「2日に1回」に。お肉も鶏・豚・牛・お魚を日替わりで
2. 発酵食品をちょい足し朝のお味噌汁、納豆、ぬか漬けなど、無理のない範囲で
3. 様子を観察する食べた日と食べなかった日で、機嫌やうんちの様子がどう違うか、ちょっとだけメモ

「やめる」より、「ゆるく減らして、観察する」

特定の食べものを「絶対に食べちゃダメ!」と禁止すると、親子ともに疲れてしまいます。毎日食べているものの頻度を、少しだけ減らしてみて、子どもの機嫌やうんち、お母さん自身の体調がどう違うかを見てみてください。

ただ、小麦や乳製品などを長いあいだ除くことは、自己判断ではしないでください。成長に必要な栄養が足りなくなることがあります。気になるときは、医療機関で相談してくださいね。お腹を整える食卓のことは、子どもの腸活の記事にもまとめています。

ローテーション、発酵食品、観察。やめるより、ゆるく減らして見てみる。

足りなかったのは、愛情ではなく体の材料

「どうしてうちの子は落ち着きがないんだろう」と自分を責めてしまうときは、思い出してください。それは、性格のせいでも、育て方のせいでもないかもしれません。体が、サインを出しているだけかもしれないんです。

子どもの困った行動も、「お腹や体からのSOS」と見方を変えると、少しだけやさしくなれる気がしませんか。

ここまでできていれば、大丈夫です

  • 落ち着きのなさを、性格だけのせいにしていない
  • 同じものばかりにならないよう、ローテーションしている
  • 発酵食品を、ときどき食卓にのせている
  • 食べた日・食べなかった日の様子を、少しメモしている

こんなときは、医療機関や相談先へ

  • 家でも園・学校でも、落ち着きのなさで本人が困っている状態が続いている
  • 便秘や下痢、お腹の痛みが続いている
  • 眠れない、食べられない日が続く
  • ことばや行動など、ほかにも気になることがある

その子の特性が関わっていることもあります。ひとりで抱えずに、園や学校の先生、地域の相談窓口、医療機関に相談してみてくださいね。相談先のことは、子どもの発達が心配なときの相談先の記事にまとめています。

よくある質問

食事を変えれば、落ち着きのなさは治りますか?

食事だけで治る、とは言えません。落ち着きのなさには、眠りやストレス、その子の特性など、いくつもの理由が重なっています。そのうえで、お腹の調子が整うと、気持ちの土台も整いやすくなります。

小麦や牛乳は、やめたほうがいいですか?

やめる必要があるかどうかは、子どもによって違います。毎日たくさん食べているものを、少しローテーションしてみる程度から始めてください。長く除くことは、自己判断でせず、医療機関で相談してくださいね。

集中力がないのも、お腹と関係がありますか?

集中しにくさにも、眠り・朝ごはん・おやつのとり方など、いくつもの理由があります。子どもの集中力がないときの記事も参考にしてください。

今日からできるワンアクション

今日は、ひとつだけ。

明日の朝ごはんに、お味噌汁を一杯つけてみませんか。 そして、その日の子どもの様子を、ひとことメモしてみてください。

完璧じゃなくて大丈夫。ちりつもで、一緒にやっていきましょうね。

合わせて読みたい

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この記事をお届けした人

栄養カウンセラー ちあき

ちあき
心と体の栄養カウンセラー | ライフクレッシェンド株式会社 代表
── ライフコーディネーターとして、ご家族の食卓と、毎日の選択の隣にいます

特別支援学校の教員でした。教えていたのは、音楽です。言葉にならない声を、聞き取る仕事でした。その聞き取り方を、いちばん近いところで試されたのが、わが子の子育てです。わが子の発達に悩み、「私の愛し方が足りないのだろうか」と自分を責めた日々もありました。転機は、体の土台を整える「栄養」でした。

メロディーは、その人のもの。私が変えるのは、リズムのほう。

小児外科専門医のクリニックで、子どもと家族の栄養カウンセリングを重ねてきました。いまも毎日、現場にいます。2019年の秋からは、地域の親子ひろばなどで、ベビーマッサージ・タッチケアの教室も開いています。

弘前大学 教育学部 障害児教育課程卒。特別支援学校教諭一種免許(知的障害・肢体不自由・病弱)、中学校・高校 音楽教諭一種免許。オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパート(ONE)認定。『7つの習慣®』実践会認定ファシリテーター。3児の母。

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ちあき|こどもの栄養カウンセラー×3児の母🌱 @LifeCrescendoC