💡 この記事の活用について
給食が苦手、夕食までにお腹が空いてしまう…「食べたくても食べられない」お子さんのための「ちょこちょこ栄養チャージ」の工夫をまとめました。
【必ずお読みください】
この情報は、医師の診察を受け、指導下にある患者様へのサポートとして提供しています。お子様の体質や現在の治療状況によっては、適さない方法も含まれます。初めての方は自己判断せず、必ず医師の診察・指示を受けてから実践してください。📖 栄養外来がはじめての方は、まず 🔰スタートアップ・ガイド をご覧ください。
「給食の時間が、少し苦手…」
「塾や部活で忙しく、夕食までにお腹が空いて集中できない…」
「食べたい気持ちはあるのに、少ししか食べられない。すぐお腹がいっぱいになる」
「食べると胸がムカムカする。気づくと、菓子パンやジュースばかりになっている」
そんな声を、栄養外来では毎日のように聞きます。そのお気持ち、痛いほどわかります。そして、ここではっきりお伝えしたいことがあります。食べられないのは、あなたのわがままでも、根性が足りないからでもありません。多くの場合、体の中で「食べられなくなる仕組み」が静かに回っているだけなのです。
一度にたくさん食べることが難しいと、エネルギー不足から午後の眠気・集中力の低下・気分の浮き沈みにつながります。だからこそ、無理に一度で食べようとせず、生活リズムに合わせてこまめに栄養を届ける——それが「ちょこちょこ栄養チャージ」という考え方です。
ただ、この記事はそこで終わりません。私たちは小児外科専門医として「お腹(腸)」そのものを診て、便秘や腸内環境の治療も行っているクリニックです。だからこそ、「なぜ食べられないのか」という仕組みそのものまで踏み込んで、「また食べられるようになる」ための順番を、ていねいにお伝えします。少食の子、すぐお腹を壊す子、そして「太りたくない」という気持ちと向き合っている子にも、きっとヒントになるはずです。
なぜ「食べたいのに食べられない」のか——3つの悪循環
食べられない子のお腹の中では、いくつかの仕組みが「お互いの足を引っ張り合う」かたちで、ぐるぐると回っています。ここを理解しておくと、「どこから手をつければいいのか」が見えてきます。
悪循環①:栄養不足 ⇄ 腸の状態の悪化
栄養(特に鉄・タンパク質・亜鉛・ビタミン類)が足りないと、腸の細胞は新しく作り替えられず、消化・吸収の力が落ちていきます。すると、せっかく食べても栄養が体に届かない。栄養が届かないから、腸はさらに弱る——。
腸の状態が悪いと、食べると胸がムカムカしたり(胸焼け)、お腹が張ったり、すぐ満腹になったりします。これでは「食べたくても食べられない」のは当然なのです。
私たちの視点:「どんなに良いものを食べても、お腹(腸)が整っていなければ、体には届きません」。これは、実際に腸を手術で診てきた小児外科医だからこそ、強く実感していることです。
悪循環②:タンパク質不足 ⇄ 消化酵素が作れない
食べたものを分解する「消化酵素」は、実はタンパク質からできています。つまり、タンパク質が足りないと、消化酵素も作れない。すると、せっかく食べたタンパク質も消化・吸収できず、ますますタンパク質が足りなくなる——という悪循環に陥ります(オーソモレキュラー栄養療法の重要な考え方です)。
「お肉を食べるとお腹が張る」「胃もたれする」という子は、消化酵素が足りていないサインかもしれません。だからこそ、いきなり量を増やすのではなく、消化の負担が少ないものから、少しずつが鉄則です。
悪循環③:糖質に逃げる ⇄ 血糖の乱高下
食欲がないと、手っ取り早く食べられる甘いもの・菓子パン・ジュース・おにぎりだけ…と、糖質に「逃げる」ことになりがちです。「思わず糖質を摂ってしまう」のは、意志が弱いからではなく、エネルギーが枯れた体が即効性のエネルギーを求めているからです。
ところが糖質だけを摂ると血糖値が急上昇し、その後に急降下します。この乱高下が、だるさ・イライラ・眠気・甘いものへの渇望を生み、また糖質に手が伸びる——という波を作ります。
大切なのは「足を引っ張り合っている」と知ること
この①②③は、別々の問題ではなく、お互いを悪化させ合う1つの輪としてつながっています。
栄養が足りない
↓
腸が弱る・消化酵素が作れない
↓
食べても吸収できない/胸焼け・お腹の張り
↓
食べられない・糖質に逃げる
↓
血糖の乱高下・腸内環境の悪化
↓
さらに栄養が足りない(最初に戻る)
だから、どれか1つだけを完璧にしても、輪は断ち切れません。「まず食事を完璧にしてから」でも「サプリさえ飲めば」でもなく、いくつかを同時に、少しずつ、正しい順番で進めていく。これが、私たちが現場で大切にしている考え方です。栄養素同士も同じで、鉄・ビタミンB群・亜鉛・ビタミンD・ビタミンAは互いに支え合って働くため、一気にではなく、相補的に少しずつ底上げしていきます。
焦らなくて大丈夫です。3日や1週間で変わるものではありません。1ヶ月、3ヶ月の単位で、ゆっくり整っていきます。波があって当たり前。「今日できることを、ひとつ」——その積み重ねが、必ず体を変えていきます。
「また食べられる体」への進め方——4つのステップ
悪循環を断ち切る順番を、4つのステップにまとめました。上から順に、できるものから取り入れてください。すべてを一度にやる必要はありません。
ステップ1:「減らす」より、まず「足す」
食べられない子に「あれもダメ、これもダメ」と言うと、食事のハードルが上がるばかりです。だから最初は、今食べられているものに、栄養を1つ”足す”ことから始めます。
✔ おにぎりに、しらすや鮭を混ぜる(タンパク質・カルシウム・オメガ3をプラス)
✔ 味噌汁に、MCTオイルやオリーブオイルを小さじ1(エネルギーをプラス)
✔ いつもの食事に、温泉卵を1個(消化にやさしいタンパク質をプラス)
「足す」はポジティブな一歩。これなら、気持ちの負担なく続けられます。
ステップ2:炭水化物(ご飯)は、敵ではありません
「糖質を控える」と聞くと、ご飯や炭水化物を極端に抜こうとする方がいますが、特に成長期の子どもには、これは危険です。炭水化物は、すぐにエネルギーになる「即効性のガソリン」。極端に制限すると、ふらふらしたり、血糖値を保てずに集中力が切れたり、かえって甘いものへの渇望が強まったりします。
大切なのは「抜く」ことではなく、血糖値を急上昇させない食べ方です。
✔ 具沢山にする:白米だけでなく、卵・鮭・ツナ・きのこ・野菜を混ぜた炊き込みご飯や具だくさんおにぎりに。糖質の吸収がゆるやかになり、栄養も一緒に摂れます。
✔ タンパク質と一緒に食べる:ご飯だけ・パンだけにしない。おかず(卵・肉・魚)を必ずセットにします。
✔ 食べる順番:「具沢山の汁物・おかず → ご飯」の順にすると、血糖の急上昇を抑えられます。
「唐揚げはどうですか?」とよく聞かれます。
エネルギーもタンパク質も不足している時期には、ご飯と一緒に唐揚げを食べるのは「あり」です。「食べられない」よりずっといい。ただし、市販の揚げ物は酸化した油(オメガ6)が多く、続くと体の中の炎症を進めやすい面もあります。「今はしっかり食べることが最優先」という時期はOK。落ち着いてきたら、衣を薄くした手作りや、焼く・蒸す調理に少しずつ移していく——というように、その子の今の状態に合わせて一緒に考えていきましょう。「これは食べてはいけない」と白黒つけるのではなく、グラデーションで捉えるのが私たちの考え方です。
ステップ3:腸の炎症を、そっと鎮める
胸焼けやお腹の張りが強い子は、腸に小さな「炎症(火事)」が起きていることがあります。その火種になりやすいのが、小麦の「グルテン」と、乳製品の「カゼイン」です。
ここで大切なのは、「完全にゼロにする」のではなく、「少し控えてみる」こと。食べられるものが少ない子から主食を全部取り上げては、本末転倒です。
✔ まずは牛乳をコップ1杯以上ガブ飲みしない、菓子パン・パスタ・ラーメンに偏らないところから。
✔ 余裕があれば2週間、パンを米粉パンに、牛乳を豆乳やアーモンドミルクに置き換えて、体調の変化を観察してみる。
同時に、水溶性の食物繊維で腸内環境を整えていきます。これは腸の善玉菌のエサになり、血糖値の急上昇も抑えてくれます。
✔ 味噌汁やスープに、オクラ・なめこ・わかめ・もずく・とろろ昆布を入れる
✔ 海苔をそのまま食べる(超低糖質でミネラル補給にも)
不溶性の食物繊維(玄米や全粒粉など)を一気に増やすと、弱った腸には負担になることがあります。まずは「水溶性」から、が安心です。
ステップ4:吸収力を底上げする栄養素を、相補的に
「食べても太れない」「消化できない」の背景には、消化・吸収を支える栄養素——鉄・ビタミンB群・亜鉛・ビタミンD・ビタミンA——の不足が隠れていることがよくあります。これらは消化酵素を作ったり、腸の粘膜を新しく保ったり、食欲そのものを支えたりする、縁の下の力持ちです。
これらはお互いに支え合って働くため、どれか1つを大量に、ではなく、少しずつ・バランスよく整えていくのがコツです。亜鉛が満たされると味覚が戻って偏食がやわらぐ、鉄が満たされると甘いものへの渇望が自然に減る——そんなふうに、体は少しずつ「食べられる方向」へ動き始めます。
ただし、これらの栄養素が今どれくらい足りていないかは、血液検査をしてみないとわかりません。やみくもにサプリを足すのではなく、検査で「その子に本当に必要なもの」を見極めることが、遠回りのようで一番の近道です。食事だけで追いつかない部分は、医療機関での栄養相談・サプリメントの活用もご検討ください。
「食べられない時期」の心強い味方:プロテイン
固形物がなかなか食べられない時、良質なプロテイン(タンパク質粉末)を併用するのは、とても有効な工夫です。消化の負担が少なく、少量でしっかりタンパク質を補えます。味のないタイプを味噌汁やスープに混ぜると、食事の一部として無理なく摂れます。お腹が張りやすい子は、ごく少量から始めて、様子を見ながら増やしてください。
Q1. なぜ「ちょこちょこ栄養チャージ」が重要なんですか?
私たちの体は、まず生命維持活動にエネルギーを使います。食事から摂るエネルギー(カロリー)が全体的に不足していると、せっかく摂取したタンパク質が、筋肉やホルモンの材料として使われる前に、エネルギー源として消費されてしまいます。
これでは、体の修復や成長、疲労回復が追いつかなくなってしまいます。だからこそ、活動量の多い日中は特に、エネルギーと栄養素をこまめに補給し、体を良い状態で保つ工夫が大切なのです。
Q2. 何から始めるべきか迷います…
まずは「タンパク質ファースト」を意識してみてください。
タンパク質は体を作る基本の材料であり、腹持ちが良く、血糖値の安定にも貢献します。
【ポイント:「手のひらサイズ」を意識する】
1食あたりのタンパク質の目安は、お子さんの「片手の手のひら(指を含まない部分)」の大きさ・厚さのお肉やお魚です。これを毎食摂るのが理想ですが、給食で残してしまったり、一度にたくさん食べられない場合は、以下の食材を間食(補食)として“ちょこちょこ”取り入れてみてください。
【手軽に補給できるタンパク質源の例】
✔ ゆで卵、うずらの卵: 栄養バランスに優れた「完全栄養食」
✔ サラダチキン、焼き鳥(塩): 良質な動物性タンパク質を手軽に
✔ 豆腐バー、豆乳: ヘルシーな植物性タンパク質
✔ ギリシャヨーグルト、チーズ: 乳製品からタンパク質とカルシウムを
✔ 素焼きナッツ類: タンパク質に加え、良質な脂質やミネラルも豊富
✔ 高品質なちくわ、かまぼこ: 添加物が少なく魚のタンパク質が摂れるものを選べば、お菓子の代わりにもなる優れた補食です。
Q3. 炭水化物はどう食べればいいですか?
白米やパンだけでお腹を満たすと、血糖値が急上昇しやすく、その後の急降下で眠気やだるさを招きます。そこでおすすめなのが、炭水化物+タンパク質・脂質の組み合わせです。
例えば、鶏肉やきのこを入れた具沢山の炊き込みご飯を作り置きし、1回80g程度の小さなおにぎりにして持参する方法。これなら、コンビニの塩むすびなどよりも効率的にカロリーと多様な栄養素が摂れ、血糖値の上昇も緩やかになります。
また、食事の際は「野菜や具沢山の汁物 → おかず → ご飯」の順番を意識するだけで、血糖値の急上昇を抑えることができます。ご飯の量は100〜120g程度と少し控えめにし、その分おかずをしっかり食べることで、満足感も得やすくなります。
Q4. 甘いジュースやおやつがやめられません…
まず知っておいてほしいのは、甘いものがやめられないのは意志の弱さではないということです。鉄やタンパク質が不足してエネルギーをうまく作れない体は、即効性のある糖質を本能的に欲します。だから「我慢」ではなく「置き換え」と「土台づくり」で、ゆっくり手放していきます。
3段階で、やさしく置き換える
✔ 段階1:質を変える(量は変えない)……チョコ→ハイカカオ70%以上、菓子パン→ふかし芋や米粉スコーン、ジュース→果汁100%を水で2倍に薄める
✔ 段階2:タイミングを変える……空腹時ではなく「何か食べた後」に、夜ではなく「午後」に
✔ 段階3:量を少しずつ減らす……1日3個→2個→1個、平日はやめて週末だけ、へ
飲み物は水やお茶を基本に。特に「ぶどう糖果糖液糖」と表示のあるものは血糖値を急激に上げるので注意してください。
うれしい変化:鉄やタンパク質が満たされてくると、「頑張って我慢する」のではなく、そもそも体が甘いものを欲しなくなる——そんな日が、必ずやってきます。だから、甘いものとの付き合い方に悩む時期があっても、自分を責めないでくださいね。
Q5. パンや牛乳は控えた方がいいですか?
全ての人に当てはまるわけではありませんが、原因のわからない不調やイライラが続く場合、小麦製品に含まれる「グルテン」や、乳製品に含まれる「カゼイン」が、腸に負担をかけている可能性も考えられます。
もし気になる場合は、まず2週間、パンを米粉パンに、麺類を十割そばやグルテンフリーパスタに、牛乳を豆乳やアーモンドミルクに変えてみるなど、小麦と乳製品を避ける生活を試してみて、ご自身の体調の変化を観察してみるのも一つの方法です。
ただし繰り返しになりますが、食べられるものが少ない子から、主食を全部取り上げるのは禁物です。「ゼロにする」ではなく「少し控える・置き換える」。あくまで腸をいたわるための工夫として、無理のない範囲で。
Q6. 食べると気持ち悪い…全然食べられない日はどうすれば?
「今日はどうしても食べられない」という日は、誰にでもあります。そんな日は固形物にこだわらず、液体 → 半固形 → 少量の固形と、ハードルを下げていきましょう。
✔ まずは液体から……温かいスープや味噌汁(MCTオイル小さじ1を混ぜると、少量でエネルギーになります)、無調整豆乳、バナナ+豆乳のスムージー
✔ 慣れたら半固形へ……卵入りのお粥、しらす入りのおじや、茶碗蒸し
✔ 少量の固形へ……うずらの卵1〜2個、おにぎり半分、アボカドスライス
「食べられた」を1日1つカウントするくらいの気持ちで大丈夫。胃酸不足で胃もたれしやすい時は、食前に梅干しを1個、というのも昔ながらの知恵です。温かいもの・消化にやさしいもの・少量頻回——この3つを意識してみてください。
Q7.「太りたくない」気持ちがあって、なかなか食べられません
「太りたくない」「これ以上食べたくない」という気持ちは、否定されるものではありません。まず大切にしたいのは、体重や体型を責めることではなく、今その体が、月経や疲れ・成長で、どれだけ頑張っているかを一緒に確認することです。
実は「食べられない」「痩せたい」の背景にも、これまでお話ししてきた鉄不足・低血糖・腸内環境の乱れといった身体の土台の崩れが隠れていることがあります。土台が整うと、気持ちにも余裕が生まれ、「ちゃんと食べる」ことへの抵抗がやわらぐ子は少なくありません。
大切なお願い:もし、急激な体重減少・自分で吐いてしまう・月経が止まっている・極端に食事を避けてしまう、といったことがある場合は、私たちのような栄養のサポートだけでなく、摂食障害や思春期を専門とする医療機関への受診も、どうか前向きに考えてください。私たちは「身体の土台」を支える役割として、専門的な治療と並行しながら、いつでも伴走します。一人で、ご家族だけで抱え込まないでくださいね。
保護者・ご家族の方へ
ご本人の食事に関する悩みは、ご家族にとっても心配事かと存じます。大切なのは、「食べないこと」を責めるのではなく、「どうすれば食べやすくなるか」を一緒に考える姿勢です。
例えば、先述した「炊き込みご飯おにぎり」を一緒に作ったり、おやつを選ぶ際に「どちらがおいしそう?」と選択肢を提示したりすることで、ご本人が食事に前向きに関わるきっかけが生まれます。
完璧を目指す必要はありません。小さな「できた」を一つひとつ認め、本人が安心して食事と向き合える環境を整えることが、何よりのサポートになります。
💡 実践編:「ちょこちょこ食べリスト」
毎日の生活ですぐに取り入れられる具体的な食材リストです。
(小森こどもクリニック監修)
🍖 主役:肉・魚・卵(鉄&ビタミンB群もしっかり)
・ サラダチキン(バー/スティック):糖質0g表示のタイプもあり、片手で高たんぱく。
・ うずら卵の水煮(パウチ/小分け):常温保存OKの製品が多く、鉄とたんぱくを少量ずつ補給。
・ さけるチーズ/個包装チーズ:カルシウムも一緒に。スモーク味などは満足感◎。
・ ツナ缶・サバ缶(水煮推奨):開けてそのまま主役に。サバはたんぱく質+DHA/EPA+B12が豊富。
・ ビーフジャーキー/さきいか(あたりめ):高たんぱくで“噛む刺激”→満腹感UP。塩分はやや高めなので少量がおすすめ。
※肉・魚は鉄やB群が摂れ、成長期の「疲れやすい」「集中しづらい」の土台ケアにも役立ちます。
🎒 常温で持ち歩きやすい“ちょこちょこ食べ”
・ 素焼きミックスナッツ(小袋):たんぱく+良質脂質+ミネラル。
・ アーモンド小魚(小袋):カルシウム+たんぱくの定番。各社PBでも入手しやすい。
・ さきいか/するめ:高たんぱく・低脂質(製品による)。噛むほど満足。
・ 海苔スナック/焼き海苔:超低糖質でミネラル補給に。
・ 蒸し豆(小パウチ):ひよこ豆・大豆・ミックス豆。食物繊維も一緒に。
🧊 冷蔵・冷凍の“すぐ食べ”たんぱく
・ ギリシャヨーグルト(無糖):たんぱく約10g前後/個。間食に◎。
・ ミルクプロテイン飲料:1本でたんぱく約12g+鉄・B群入りの製品も。移動中に便利。
・ 枝豆(チルド/冷凍):電子レンジOK、小分けで野菜たんぱく&食物繊維。
・ もずく酢/海藻サラダ:超低糖質でミネラル補給。
・ 豆腐バー(ワンハンド):1本でたんぱく10g前後の製品も。
・ (スマート炭水化物)低糖質パン:ブラン系は糖質控えめ+食物繊維。どうしてもパンが欲しい時の代替に。
🍙 ワンポイント:「具だくさん小おにぎり」を“補食”に
小さめサイズを複数個作り、間隔をあけて1個ずつ食べるのがおすすめです。
具材はたんぱく+鉄を意識(鮭・ツナ・卵・チーズ・さばフレーク・昆布+かつおなど)。白米は少なめにして、具で満足感を出すのがコツです。
🥑 脂質=エネルギー源として大事!
ご飯(糖質)と合わせて、エネルギー源として「良質な脂質」をしっかり摂ることも大切です。
・ MCTオイル(またはココナッツオイル):エネルギーに変わりやすい油です。寝る前に豆乳などに混ぜて飲むと、夜間の低血糖を防ぎ、睡眠の質が良くなる効果も期待できます。
・ オリーブオイル、アボカド、ナッツ:普段の食事や間食に取り入れやすい良質な脂質です。
・ 脳によいオイル(オメガ3):亜麻仁油、エゴマ油、魚の脂(DHA/EPA)などは、脳の神経細胞の働きをサポートします。
🥦 腸を整える:水溶性食物繊維をちょい足し
腸内環境を整え、血糖値の急上昇もゆるやかにしてくれる「水溶性食物繊維」。汁物やおにぎりに混ぜるだけでOKです。
・ オクラ・なめこ・モロヘイヤ:味噌汁やスープにそのまま。ネバネバ成分が腸にやさしい。
・ わかめ・もずく・とろろ昆布・海苔:超低糖質でミネラルも補給。
・ 熟したバナナ・りんご:手軽な水溶性繊維源。便秘がちな朝に。
※弱った腸には、玄米や全粒粉などの「不溶性繊維」を一気に増やすのは負担。まずは水溶性から。
🥤 固形が食べられない時の「タンパク質チャージ」
・ プロテイン(タンパク質粉末):消化の負担が少なく、少量でタンパク質をしっかり補えます。味のないタイプは味噌汁やスープに混ぜても。お腹が張りやすい子は、ごく少量から。
・ ボーンブロス(鶏ガラ・骨のだしスープ):腸壁の修復を助けるグルタミンが豊富。温かくして少しずつ。
🔁 ローテーション&注意
同じ食品に偏らず、卵/鶏/牛豚/青魚/大豆/乳/ナッツ/海藻/きのこ をローテーションすると腸にやさしいです。アレルギー表示を必ず確認し、心配があれば医療機関にご相談ください。
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さいごに——「食べられない」を、一人で抱えないで
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。「食べられない」「食べると気持ち悪い」「気づくと糖質ばかり」——その一つひとつには、ちゃんと体の中の理由があります。あなたのせいでも、お子さんのわがままでもありません。
そして、その悪循環は、少しずつ・正しい順番で・あきらめずに進めば、必ずほどけていきます。今日はまず、「ご飯に卵を1つ足す」でも、「味噌汁にオクラを入れる」でも、できそうなことを1つだけ。それで十分です。
栄養に関するご質問やご相談は、栄養の公式LINEからお気軽にお寄せください。検査をふまえた栄養の見立てや、お子さんに合った進め方を知りたい方は、当院ホームページの予約システムから栄養外来のご予約も承っています。私たちは「身体の土台」を支える伴走者として、いつでもそばにいます。
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👉 ちあき|こどもの栄養カウンセラー×3児の母🌱 @LifeCrescendoC
📖 栄養療法の全体像や治療のロードマップを知りたい方は 🔰スタートアップ・ガイド もあわせてご覧ください。
この記事の執筆・監修
ちあき(小森 千明)
小森こどもクリニック ライフコーディネーター / 栄養カウンセラー
元特別支援学校教諭。弘前大学教育学部卒業後、障害児教育の現場を経て、夫・小森広嗣の小児外科医としての活動を支えながらクリニック運営に携わる。
自身の子育ての中で、発達疑いのあるお子さんを栄養療法でサポートしてきた実体験を持つ。「頭でわかっていても、毎日の食事はしんどい」というお母さんたちの本音を誰より知る一人として、生活に根ざした「続けられる栄養の整え方」を伝えることを大切にしている。
オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパート(ONE)、ベビーマッサージ・タッチケアセラピスト、7つの習慣®認定ファシリテーター。Podcast『愛でいっぱいまるまるタッチ』配信中。
小森こどもクリニック 院長 小森 広嗣(こもり こうじ)
慶應義塾大学医学部卒。都立小児総合医療センター外科医長などを経て小森こどもクリニックを開院。
小児外科専門医として数多くのおなか(消化管)の手術や治療に携わり、「こどものお腹のスペシャリスト」として消化管の構造と機能に精通する。
自身や家族の不調が栄養療法で改善した手応えから、「西洋医学だけでは届かない不調」の解決策として「栄養」の重要性を確信。
「吸収の場である腸」と「体の材料となる栄養」の両面から、標準治療と分子栄養学を柔軟に組み合わせ、その子の体の土台を根本から整える「統合的な医療」を実践している。
日本小児外科学会認定専門医・指導医、医学博士。
