「最近、うちの子なんだか落ち着きがないな」
「ちょっとしたことでイライラして、きょうだい喧嘩ばかり…」
毎日子育てをしていると、そんなふうに悩むこと、ありませんか?
「私の育て方が悪いのかな」「スマホやゲームを見せすぎたせい?」と、つい自分を責めてしまうお母さんも多いと思います。私も長男のことで、「なんでこんなにそわそわしてるんだろう」「弟に意地悪ばかりして…」と頭を抱えていた時期がありました。
でも、ある時、精神科の先生からこんなお話を聞いたんです。
「緊張やストレスを感じた時、それを外に出そうとしてソワソワしたり、イライラして発散するのは、人間の生理的な反応なんですよ」と。
それを聞いて、「なるほどな」とすごく腑に落ちました。子どもたちはワガママを言っているのではなく、体の中に溜まった緊張を、一生懸命外に出そうとしていただけなんだ、と。
だから、お母さん。自分を責めないでください。
子どもの困った行動は、性格のせいでも、あなたの育て方のせいでもありません。
では、その「緊張」や「ストレス」はどこから来るのでしょうか?環境の変化だけでなく、実は体の中、特に「腸」が関係しているかもしれないんです。
今日は、心と体の土台となる「腸内環境」と、毎日の食事からできる小さな一歩について、一緒にお話ししていきましょう。
「第二の脳」と呼ばれる腸のひみつ
最近、「腸は第二の脳」という言葉を耳にすることが増えましたよね。
実は、脳と腸はとっても密接に連絡を取り合っているんです。
例えば、大事な発表の前に緊張して、急にお腹が痛くなったり、お腹を下してしまったりした経験はありませんか?あれはまさに、脳が「緊張してるよ!」とサインを出して、腸が「ピーピー!」と反応している状態なんです。
つまり、腸の状態が、私たちの感情や思考、そして集中力にも大きく影響している可能性があるんですよね。
腸の中にはたくさんの細菌が住んでいて、善玉菌と悪玉菌、そしてその間で揺れ動く日和見菌(ひよりみきん)がバランスを取っています。でも、このバランスが崩れて悪玉菌が増えてしまうと、体にとって大切な栄養がうまく吸収できなくなってしまいます。
さらに大切なのが、「セロトニン」という安心ホルモンの存在です。
心を穏やかにしてくれるこのセロトニン、実はその多くが「腸」で作られているんです。だからこそ、腸内環境が乱れると、安心ホルモンがうまく作られず、落ち着きのなさや、強い不安、集中できない…といった状態につながってしまうかもしれません。
腸のバリアが壊れると、体の中で「小さな火事」が起きる?
腸には本来、体に必要な栄養だけを吸収して、有害なものはブロックする「バリア機能」が備わっています。
でも、腸内環境が乱れると、このバリアに小さな隙間ができてしまうことがあるんです。(これを少し難しい言葉で「リーキーガット」と呼んだりします)。
隙間ができるとどうなるかというと、本来は入ってはいけない「未消化のタンパク質」や「毒素」が体の中に入り込んでしまいます。すると、体は「敵が来たぞ!」と勘違いして、免疫反応を起こしてしまうんです。
これが、体の中で起きる「慢性的な炎症(小さな火事)」です。
この小さな火事が、脳や神経にまで影響を与えて、イライラやそわそわを引き起こしているのではないか、と言われているんです。
腸に負担をかける「いつもの食事」を見直してみる
では、どうして腸のバリアが乱れてしまうのでしょうか。
その大きな要因の一つが「毎日の食事」です。
実は、私たちが普段何気なく口にしているものが、腸に負担をかけていることがあります。代表的なのが、小麦に含まれる「グルテン」と、乳製品に含まれる「カゼイン」です。これらが、腸の炎症を引き起こすきっかけになることがあるんです。
我が家の長男も、小さい頃は毎日「牛乳何パック飲むの?」というくらい、お水代わりに牛乳を飲んでいました。その頃の彼は、なぜか1日に3回もうんちをしていたんです。
栄養療法に出会い、「もしかして…」と思って牛乳をお休みし、豆乳などに変えてみました。すると、1日3回だったうんちが、1日1回に落ち着いたんです!腸の状態が整ってきたサインですよね。
さらに驚いたのは、うんちの回数だけでなく、彼の「そわそわ感」が減り、弟への嫌みったらしい意地悪も少なくなってきたことでした。
「ああ、意地悪な性格じゃなくて、お腹の中がSOSを出していただけだったんだな」と、親としてもすごくホッとしたのを覚えています。
私の知り合いも、パンや焼き菓子が大好きで毎日食べていたそうですが、ゆるく「小麦(グルテン)をお休みする生活」を2ヶ月ほど試したところ、長年の腸の不調が改善して驚いていました。腸の炎症が治まり、本来の働きを取り戻した証拠かもしれませんね。
今日からできる、お腹を整える「ちりつも」アクション
「じゃあ、明日から小麦も牛乳も全部やめなきゃダメ!?」と焦らなくても大丈夫です。完璧を目指すと、お母さん自身が疲れてしまいますからね。親御さんが笑顔でいることが、何よりの栄養ですから。
まずは、毎日のごはんからできる「小さな一歩」を一緒にやってみませんか?
1. 「同じものばかり」をローテーションに変える
毎日パン、毎日牛乳…と、同じ食材ばかり食べていると、腸の負担になりやすいです。
「毎日」を「2日に1回」にしてみる。お肉も、ヘルシーだからと鶏肉ばかりにするのではなく、鶏、豚、牛、お魚…と、日替わりでローテーションしてみましょう。
2. 発酵食品をちょい足しする
朝のお味噌汁は、腸を整える最強の味方です。お味噌や、野沢菜などのお漬物といった発酵食品を、無理のない範囲で食卓に取り入れてみてくださいね。
3. 「お休みした日」の様子を観察してみる
小麦や乳製品を「絶対に食べちゃダメ!」と禁止するのではなく、「今日はちょっとお休みしてみようかな」と、ゆるく頻度を減らしてみてください。
そして、食べなかった日と食べた日で、子どもの機嫌やうんちの状態、お母さん自身の体調がどう違うか、ちょっとだけ観察してみてください。
おわりに:足りなかったのは愛情ではなく、体の材料だっただけ
「なんでこんなにイライラしちゃうんだろう」
「どうしてうちの子は落ち着きがないんだろう」
そうやって自分を責めてしまう時は、どうか思い出してください。
それは性格のせいでも、育て方のせいでもありません。体が限界のサインを出しているだけかもしれません。
あなたのせいではありません。足りなかったのは愛情ではなく、ただ体を整えるための材料(栄養)だっただけなんです。
子どもの困った行動も、「お腹の中からのSOS」だと見方を変えれば、少しだけ優しくなれる気がしませんか?
まずは美味しいごはんを一緒に食べて、笑い合えれば、それだけで十分です。
完璧じゃなくていいんです。できることから少しずつ、一緒にお腹の中から笑顔の土台を作っていきましょうね。
それでは、今日も愛でいっぱいの1日をお過ごしください!


