子どもの鉄分が多い食べ物は?年齢別の1日の目安と、吸収をよくする組み合わせ・苦手な子でも食べやすい工夫

栄養カウンセラー ちあきこの記事を書いた人
栄養カウンセラー ちあき
小児外科専門医 小森広嗣 監修

「最近、疲れやすいみたい」「顔色がいまひとつ」「鉄分が足りていないのかな」。そう思っても、何をどのくらい食べさせればいいのか、迷いますよね。レバーがいいと聞いても、子どもは食べてくれないし——。

先にお伝えすると、子どもの鉄分は、赤身のお肉やお魚・卵・大豆・青菜などを、毎日の食事に少しずつ入れるのが基本です。そして、たんぱく質やビタミンCと一緒に食べると、体に取りこまれやすくなります。レバーを無理に食べさせなくても、いつもの食卓の組み合わせで、鉄はとれるんです。

この記事でわかること

  • 子どもに必要な鉄分の、年齢別の1日の目安
  • 鉄分が多い食べ物と、吸収をよくする組み合わせ
  • レバーや魚が苦手な子でも食べやすい工夫

子どもに鉄分が大切な理由

鉄は、血液の中で酸素を運ぶだけでなく、元気のもとをつくったり、気持ちを落ち着かせる物質をつくったりするのにも使われます。子どもは体がぐんぐん大きくなるので、そのぶん鉄もたくさん使います。

わかりやすく言うと、たんぱく質は「薪」、鉄やビタミンB群は、火をつける「着火剤」のようなもの。薪があっても、火がつかなければ燃えません。体を動かす力をつくるには、どちらもそろっていることが大切なんです。

子どもは成長で鉄をたくさん使う。たんぱく質(薪)と鉄(着火剤)はセットで。

子どもの鉄分、1日の目安は?

年齢1日の推奨量(男の子)1日の推奨量(女の子)
1〜2歳4.0 mg4.0 mg
3〜5歳5.0 mg5.0 mg
6〜7歳6.0 mg6.0 mg
8〜9歳7.5 mg8.0 mg

(厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」)

10歳を過ぎると、必要な量はさらに増えます。月経が始まった女の子は、もっと多くの鉄が必要になります。思春期の女の子の鉄のことは、中学生・高校生女子の貧血と食べ物の記事にまとめています。

数字を毎日計算する必要はありません。次の章の食べ物を、毎食どれかひとつ入れることを意識すれば十分です。

幼児で4〜5mg、小学生で6〜8mgほど。毎食どれかひとつで大丈夫。

鉄分が多い食べ物

鉄には、お肉やお魚に多い「ヘム鉄」と、植物や卵に多い「非ヘム鉄」の2種類があります。ヘム鉄のほうが、体に取りこまれやすいと言われています。

種類食べ物の例ひとこと
ヘム鉄(お肉・お魚)牛の赤身肉、豚・鶏のレバー、カツオ、マグロ、イワシ、あさり体に取りこまれやすい
非ヘム鉄(卵・大豆)卵、納豆、豆腐、厚揚げ、きな粉たんぱく質と一緒にとれる
非ヘム鉄(野菜・海藻・穀物)小松菜、ほうれん草、ひじき、切り干し大根、オートミールビタミンCと合わせると取りこまれやすい

毎食の目安は、お肉やお魚なら手のひら1枚分、卵や大豆も合わせると、その子の両手のひらに乗るくらいです。たんぱく質のとり方は、子どものタンパク質の記事にまとめています。

お肉・お魚の鉄はとりこまれやすい。卵・大豆・青菜も合わせて。

吸収をよくする組み合わせ

一緒に食べるとよいもの例
たんぱく質小松菜と卵の炒めもの、ほうれん草と豚肉のおひたし
ビタミンC食後にみかんやいちご、ブロッコリーやピーマンを添える
酸味お酢やレモンを使ったあえもの

反対に、食事と一緒に緑茶や紅茶を飲みすぎると、鉄が取りこまれにくくなることがあります。食事のときの飲みものは、水か麦茶がおすすめです。牛乳ばかり飲んで食事が入らない子は、牛乳を飲みすぎる子の記事も参考にしてくださいね。

鉄は、たんぱく質とビタミンCと一緒に。食事中の飲みものは水か麦茶。

苦手な子でも食べやすい工夫

苦手なもの食べやすくする工夫
レバーケチャップやソースで炒めると、くせがやわらぐ
お魚カツオやマグロのお刺身、ツナ、鮭フレークをごはんに混ぜる
青菜細かく刻んで、卵焼きやお好み焼き、ハンバーグに混ぜる
ひじき煮物にして、ごはんに混ぜておにぎりに
大豆納豆、きな粉をヨーグルトやトーストに

いきなり全部を変える必要はありません。いつものメニューに、ひとつ混ぜるところから始めてみてください。

ちあきのひとこと

レバーは、ケチャップやソースで炒めると食べやすくなります。カツオやマグロもおすすめです。「鉄のために」と構えすぎず、その子が食べてくれる形を、いくつか持っておくと気持ちが楽になりますよ。

ここまでできていれば、大丈夫です

  • 毎食、お肉・お魚・卵・大豆のどれかが入っている
  • 青菜や海藻を、ときどき食卓にのせている
  • 果物や野菜で、ビタミンCも一緒にとっている
  • 食事中の飲みものは、水か麦茶にしている

こんなときは、医療機関へ

次のようなときは、食事だけで様子をみず、医療機関で相談してください。

  • 顔色が悪い、まぶたの裏が白っぽい
  • 疲れやすい、息切れする、ぐったりしている日が続く
  • 氷をやたらとかじりたがる
  • 食事がほとんど入らない、体重が増えない

鉄が足りているかどうかは、見た目だけではわかりません。サプリメントを使うかどうかも、自己判断で決めず、医療機関で相談してくださいね。

よくある質問

鉄分のためには、レバーを食べないとだめですか?

レバーを食べなくても大丈夫です。赤身のお肉、カツオやマグロ、あさり、卵、大豆、青菜を、毎日の食事に少しずつ入れれば、鉄はとれます。レバーは、食べられる子なら、たまに取り入れるくらいで十分です。

ほうれん草をたくさん食べれば、鉄は足りますか?

ほうれん草にも鉄はありますが、植物の鉄は、お肉やお魚の鉄より取りこまれにくいと言われています。ほうれん草は、卵やお肉と一緒に、ビタミンCをとれる食材と合わせるのがおすすめです。

子どもが疲れやすいのは、鉄分不足ですか?

鉄が関わっていることもありますが、眠り・食事の量・たんぱく質など、ほかの理由が重なっていることも多いです。すぐ「疲れた」と言う子の記事も参考にしてください。疲れやすさが続くときは、医療機関で相談してくださいね。

今日からできるワンアクション

今日は、ひとつだけ。

今夜の夕ごはんの最後に、みかんやいちごなどの果物をひとつ添えてみませんか。 ビタミンCが、夕ごはんの鉄を体に届けやすくしてくれます。

完璧じゃなくて大丈夫。ちりつもで、一緒にやっていきましょうね。

合わせて読みたい

参考にした資料

  • 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

LifeCrescendo が目指しているのは、困りごとが消えることだけではありません。栄養で体と心の土台を整え、その先で、子どもとご家族が「楽しく生き続ける」ところまで、一緒に歩むこと。いまの困りごとから、1つ、2つずつで大丈夫です。(私たちが大切にしていること)

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この記事をお届けした人

栄養カウンセラー ちあき

ちあき
心と体の栄養カウンセラー | ライフクレッシェンド株式会社 代表
── ライフコーディネーターとして、ご家族の食卓と、毎日の選択の隣にいます

特別支援学校の教員でした。教えていたのは、音楽です。言葉にならない声を、聞き取る仕事でした。その聞き取り方を、いちばん近いところで試されたのが、わが子の子育てです。わが子の発達に悩み、「私の愛し方が足りないのだろうか」と自分を責めた日々もありました。転機は、体の土台を整える「栄養」でした。

メロディーは、その人のもの。私が変えるのは、リズムのほう。

小児外科専門医のクリニックで、子どもと家族の栄養カウンセリングを重ねてきました。いまも毎日、現場にいます。2019年の秋からは、地域の親子ひろばなどで、ベビーマッサージ・タッチケアの教室も開いています。

弘前大学 教育学部 障害児教育課程卒。特別支援学校教諭一種免許(知的障害・肢体不自由・病弱)、中学校・高校 音楽教諭一種免許。オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパート(ONE)認定。『7つの習慣®』実践会認定ファシリテーター。3児の母。

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ちあき|こどもの栄養カウンセラー×3児の母🌱 @LifeCrescendoC