この記事を書いた人
栄養カウンセラー ちあき
小児外科専門医 小森広嗣 監修
時計を見ては、「あと30分でごはん、そのあとお風呂……」。時間に追われて、気づけば子どもにガミガミ。あとから「また怒っちゃった」と落ち込むこと、ありませんか。
私も、まさにそのタイプです。そして、子どもは親のイライラを、私たちが思う以上に感じ取っています。 そんな私に、うちの末っ子が教えてくれたのが、「背中を上から下へ、なでおろす」タッチでした。
この記事でわかること
- 親のイライラが、子どもにどう伝わっているか
- 気持ちが高ぶったときの、「上から下へ」なでおろすタッチ
- 子どもにしていたタッチケアが、親に返ってきた話
時間に追われると、イライラする私
私は、時間に追われることに、いちばんストレスを感じるタイプです。1日のルーティンが決まっていて、「何時までにごはんを作れたら、私、がんばった!」と、細かく目標を立てては達成することで、満足感を得ています。
でも、家族がいると、このストイックさがいつも良い方向に働くとは限りません(泣)。予定どおりに進まないと、つい子どもにガミガミ。子どもは感受性が豊かなので、私のイライラを、ビンビンに感じ取っていたと思います。
上の子たちは、良くも悪くも、私の怒りっぽさに慣れてしまっていたのですが、一番下の子は、そうはいきませんでした。
親のイライラは、言葉にしなくても子どもに伝わっている。
「おかあちゃん、まあまあ。怒らないで」
ある時期から、末っ子がこんなことをしてくれるようになりました。
私がガミガミし始めると、ささっと寄ってきて、「おかあちゃん、まあまあ。怒らないで」と言いながら、私の背中をさすってくれるんです。私が立っているときは、脚を。
なんて気遣いのできる子!と思ったのですが、実は、きっかけがありました。
末っ子は、とても怒りっぽい子です(理由をよく観察すると、納得することばかりなのですが)。その子が怒り出しそうなとき、怒り始めたとき、私はいつも、頭をなでて、背中をゆっくり、上から下へなでおろしていたんです。
子どもは、してもらったことを、そのまま返してくれる。
気持ちが高ぶったら、上から下へ
「頭に血が上る」という言葉がありますよね。怒っているとき、緊張しているとき、興奮しているとき。気持ちが、体の上のほうに上がっているような感覚になります。
東洋医学には「気」という考え方があります。私は、「気」は「気持ち」や「感情」に近いものだと受け止めています。上に上がっているなら、下におろしてあげればいい——シンプルに、そう考えています。
なでおろし方
1. 子どもの後ろか横に座り、まず頭をやさしくなでる
2. 首のうしろから背中へ、手のひら全体で、ゆっくり上から下へなでおろす
3. 大人がゆっくり息を吐きながら、そのリズムに合わせる。子どもの呼吸も、自然とゆっくりになっていきます
4. 何度かくり返す。「大丈夫だよ」と、小さな声をそえて
怒っているときだけでなく、緊張しているとき、興奮して眠れない夜にも使えます。
上がった気持ちは、手のひらで上から下へ。呼吸はゆっくり。
子どもにしていたタッチが、自分に返ってきた
子どもにしていたタッチケアが、いつの間にか、私自身に返ってきていた。これは、とてもありがたいことだと思っています。なんだか、もう親孝行してもらっている気分です(笑)。
お母さんのぬくもりを感じて安心できたからこそ、子どもの中に、「相手をケアしてあげたい」という気持ちが育ったのかもしれません。ふれあいが親子のあいだを行き来する——これが、ベビーマッサージやタッチケアの、いちばんの醍醐味だと感じています。
ふれあいは、親子のあいだを行き来する。
ここまでできていれば、大丈夫です
- 自分がイライラしやすい場面(時間・予定など)に気づけた
- 子どもが怒り出しそうなとき、背中をなでおろしてみた
- なでおろすとき、自分の呼吸もゆっくりにできた
- 子どもがしてくれたケアを、「ありがとう」と受け取れた
よくある質問
怒っている子どもに触れると、嫌がります
無理に触れなくて大丈夫です。少し離れたところで、大人がゆっくり呼吸をするだけでも、子どもに伝わります。落ち着いてきたら、「背中、なでてもいい?」と聞いてから触れてみてください。
自分がイライラしているときにも使えますか?
使えます。自分の胸のあたりから、おなかに向かって、手のひらでゆっくりなでおろしてみてください。深く息を吐きながら行うのがポイントです。
イライラが続いて、つらいです
睡眠不足や疲れ、空腹など、体のほうに余裕がないと、イライラしやすくなります。自分を責める前に、まず体を休めることを優先してください。つらい気持ちが長く続くときは、ひとりで抱えず、身近な人やかかりつけの医師に相談してみてくださいね。
今日からできるワンアクション
今日は、ひとつだけ。
今夜、寝る前に、子どもの背中を上から下へ、ゆっくり5回なでおろしてみませんか。 自分の呼吸もゆっくりにしながら。
親子のあいだを、ふれあいが行き来しますように。完璧じゃなくて大丈夫。ちりつもで、一緒にやっていきましょうね。
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この記事をお届けした人

ちあき(小森 千明)
元・特別支援学校教諭 | 栄養カウンセラー
── ライフコーディネーターとして、ご家族の食卓と、毎日の選択の隣にいます
特別支援学校の教員でした。教えていたのは、音楽です。言葉にならない声を、聞き取る仕事でした。その聞き取り方を、いちばん近いところで試されたのが、わが子の子育てです。
メロディーは、その人のもの。私が変えるのは、リズムのほう。
小児外科専門医のクリニックで、栄養カウンセリングを重ねてきました。いまも毎日、現場にいます。
弘前大学 教育学部 障害児教育課程卒。特別支援学校教諭一種免許(知的障害・肢体不自由・病弱)、中学校・高校 音楽教諭一種免許。オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパート(ONE)認定。『7つの習慣®』実践会認定ファシリテーター。3児の母。
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ちあき|こどもの栄養カウンセラー×3児の母🌱 @LifeCrescendoC
