赤ちゃんがなんでも口に入れるのはなぜ?発達に大切な理由と、誤飲を防ぐ部屋づくり・もしものときの対応

栄養カウンセラー ちあきこの記事を書いた人
栄養カウンセラー ちあき
小児外科専門医 小森広嗣 監修

おもちゃ、タオル、自分の足、ときには床に落ちていたものまで。赤ちゃんは、手にしたものをなんでも口に入れようとしますよね。大人はひやひやしますが、赤ちゃんはおかまいなしです。

先にお伝えすると、赤ちゃんがものを口に入れるのは、手と目と口を使って、世界を学んでいる大切な発達の姿なんです。だから、口に入れること自体を止めるより、口に入れても大丈夫な部屋をつくって、見守るのがおすすめ。そのうえで、誤飲したときの対応を知っておくと、安心して見守れます。

この記事でわかること

  • 赤ちゃんがなんでも口に入れる理由
  • 誤飲しやすいものと、大きさの目安・部屋づくり
  • たばこやボタン電池を飲みこんだときの対応

赤ちゃんがなんでも口に入れるのは、なぜ?

赤ちゃんは、まず自分の手の存在に気づきます。そのうち、手は自分についていて、自分で動かせることに気づくんです。体がしっかりしてくると、動ける範囲が広がって、好奇心がどんどん育っていきます。

発達の流れ赤ちゃんの中で起きていること
物を見る目で、物の形や色をとらえる
距離をつかむ物の位置と、自分との距離の感覚を育てる
手で持つ見た物に手を伸ばして、つかむ
口で確かめる感触・硬さ・温度など、母乳やミルクとの違いを口で発見する

手で物をつかみ、口に入れる。この一連の動きが、目と手を一緒に使う力や、発達につながっていきます。お口に入れることは、育つために必要な動きなんです。

口に入れるのは、手と目と口で世界を学んでいる証拠。

「誤飲」と「誤嚥」は、どう違う?

言葉意味
誤飲食べ物ではない異物を、誤って口に入れて飲みこんでしまうこと(シール・ボタン電池・たばこなど)
誤嚥食べ物や飲み物が、気管や肺のほうに入ってしまうこと

赤ちゃんの時期に、とくに気をつけたいのは誤飲です。自分の手でつかんで口に入れてしまうので、大人が部屋の中に何があるかを知っておくことが大切です。

誤飲しやすいものと、大きさの目安

直径約4cm(39mm)以下のものは、子どもの口に入る大きさの目安とされています。赤ちゃんの手が届く高さに、このくらいの大きさのものを置かないようにしましょう。

とくに気をつけたいもの理由
ボタン電池体の中で電気が流れ、短い時間で食道や胃を傷つけるおそれがある
たばこ・吸い殻少しの量でも、体に影響が出ることがある
薬・サプリメント大人の薬は、子どもには量が多すぎる
洗剤(ジェルボールなど)・化粧品口に入ると、のどや体を傷つけることがある
小さなおもちゃ・ボタン・硬貨のどに詰まらせる心配がある
ビニール袋・シール口や鼻をふさぐことがある

誤飲を防ぐ部屋づくり

  • 床や低い棚から、小さいものを片づける。赤ちゃんの目の高さで、部屋を見回してみる
  • 薬・たばこ・電池・洗剤は、手の届かない高い場所か、鍵のかかる場所へ
  • リモコンや時計など、ボタン電池が入っているものは、電池のふたが外れないか確かめる
  • 上の子の小さなおもちゃは、赤ちゃんの届かない場所で遊ぶ

あらかじめ部屋を整えておくと、大人も安心して見守ることができます。

直径約4cm以下のものは、赤ちゃんの手の届かない場所へ。

「ぐっと堪えて」見守る

大人はひやひやしますよね。でも、赤ちゃんも一人の人として、学ぶ意欲を味わわせてあげたいもの。口に入れても大丈夫なものを用意して、ぐっと堪えて見守ってあげましょう。

歯固めや、洗える布のおもちゃなど、口に入れても安心なものを手の届くところに置いておくと、赤ちゃんの「確かめたい」気持ちを満たしてあげられます。

ここまでできていれば、大丈夫です

  • 赤ちゃんの目の高さで、部屋を見回した
  • 直径約4cm以下のものを、手の届かない場所に片づけた
  • 薬・たばこ・電池・洗剤を、高い場所にしまった
  • もしものときの連絡先を、知っている

もしも、飲みこんでしまったら

こんなときすること
息ができない、顔色が悪い、ぐったりしているすぐに119番に電話して、指示を受ける
ボタン電池・たばこを飲みこんだ(かもしれない)何も飲ませず、吐かせないで、すぐに医療機関を受診する
薬・洗剤などを飲みこんだかもしれない中毒110番に相談する。受診するときは、同じものや容器を持っていく
  • 中毒110番(日本中毒情報センター・一般専用):大阪 072-727-2499(24時間)/つくば 029-852-9999(受付時間はセンターのサイトで確かめてください)
  • 中毒110番は、たばこ・家庭用品・薬などを飲みこんだときの相談窓口です。小石などの異物は対象外です
  • 夜間や休日に受診するか迷うときは、子ども医療電話相談(#8000)にも相談できます

自己判断で吐かせると、かえって危ないことがあります。迷ったら、まず相談してください。

よくある質問

なんでも口に入れるのは、いつまで続きますか?

多くの子は、1歳を過ぎて手先が器用になり、言葉が育ってくると、少しずつ減っていきます。ただ、2〜3歳でも口に入れることはあるので、小さいものの置き場所は、しばらく気をつけてください。

口に入れないように、注意したほうがいいですか?

危ないものは止めることが必要ですが、口に入れること自体を叱る必要はありません。口に入れても安心なものを用意して、「これは、お口に入れて大丈夫だよ」と渡してあげてください。

何を飲みこんだか分からないときは?

まわりに落ちているもの、なくなっているものを確かめてください。息が苦しそう、顔色が悪い、ぐったりしているときは、すぐに119番へ。様子が変わらなくても心配なときは、医療機関や中毒110番に相談してください。

今日からできるワンアクション

今日は、ひとつだけ。

今日、赤ちゃんの目の高さにしゃがんで、部屋をぐるっと見回してみませんか。 手の届くところにある小さなものを、ひとつ片づけるだけで大丈夫です。

完璧じゃなくて大丈夫。ちりつもで、一緒にやっていきましょうね。

合わせて読みたい

参考にした資料

  • 消費者庁「子どもの事故防止」(ボタン電池・たばこの誤飲)
  • 日本中毒情報センター「中毒110番」

LifeCrescendo が目指しているのは、困りごとが消えることだけではありません。栄養で体と心の土台を整え、その先で、子どもとご家族が「楽しく生き続ける」ところまで、一緒に歩むこと。いまの困りごとから、1つ、2つずつで大丈夫です。(私たちが大切にしていること)

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この記事をお届けした人

栄養カウンセラー ちあき

ちあき
心と体の栄養カウンセラー | ライフクレッシェンド株式会社 代表
── ライフコーディネーターとして、ご家族の食卓と、毎日の選択の隣にいます

特別支援学校の教員でした。教えていたのは、音楽です。言葉にならない声を、聞き取る仕事でした。その聞き取り方を、いちばん近いところで試されたのが、わが子の子育てです。わが子の発達に悩み、「私の愛し方が足りないのだろうか」と自分を責めた日々もありました。転機は、体の土台を整える「栄養」でした。

メロディーは、その人のもの。私が変えるのは、リズムのほう。

小児外科専門医のクリニックで、子どもと家族の栄養カウンセリングを重ねてきました。いまも毎日、現場にいます。2019年の秋からは、地域の親子ひろばなどで、ベビーマッサージ・タッチケアの教室も開いています。

弘前大学 教育学部 障害児教育課程卒。特別支援学校教諭一種免許(知的障害・肢体不自由・病弱)、中学校・高校 音楽教諭一種免許。オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパート(ONE)認定。『7つの習慣®』実践会認定ファシリテーター。3児の母。

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ちあき|こどもの栄養カウンセラー×3児の母🌱 @LifeCrescendoC