この記事を書いた人
栄養カウンセラー ちあき
小児外科専門医 小森広嗣 監修
ここ数日、子どもが何かにつけて怒る。ちょっとしたことで泣いたり、ものに当たったり。「なんでこんなに怒るの?」と、こちらまでぐったりしてしまうこと、ありますよね。
先にお伝えすると、その不機嫌は、体のしんどさのサインのことがあるんです。 子どもは「だるい」「のどが痛い」を、まだうまく言葉にできません。そのしんどさが、イライラになって出てくることがあります。わが家でも、怒りっぽい日が続いたあとに、熱が出たことがありました。
この記事でわかること
- 子どもが急に怒りっぽくなるとき、体の中で何が起きていることがあるか
- ふだん触れていると、体温計の前に気づけること
- こんなときは早めに医療機関へ、という目安
「怒りっぽい」が、体調を崩す前のサインだったわが家の話
以前、うちの子たちが続けて溶連菌にかかったことがありました。
そのうちの一人が、熱が出る何日か前から、何かにつけて怒っていたんです。私が「子育て、しんどいな」と思うくらい、本人もコントロールがきかない様子でした。
ある夜中、ふと目が覚めると、横でもぞもぞ。目がパチリと合って、心の中で「きゃー!」と叫びました(笑)。寝苦しいだけかなと思って、落ち着くように背中をなでていたら、体の真ん中が熱い。おでこに触れると、あちち。熱が出ていたんです。
あとから思えば、あの数日間の怒りは、体調を崩す前ぶれでした。でも、本人も「どうして怒ってしまうのか」はわかっていなかったんですよね。
急な不機嫌は、言葉にならない「しんどい」のことがある。
子どもは、体のしんどさを言葉にできない
大人なら「なんだか、だるいな」と自分で気づけますが、子どもはそうはいきません。体がしんどいと、
- いつもより怒りっぽい、泣きやすい
- 好きな遊びに乗ってこない
- 食べる量が減る、甘えてくっついてくる
- 寝つきが悪い、夜中に何度も起きる
といった形で出てくることがあります。
もちろん、不機嫌の理由は体調だけではありません。疲れ、眠気、空腹、気持ちのこと——いろいろあります。だからこそ、「いつもとちがうな」と思ったら、体のほうも一度見てみる。それだけで、見え方が変わることがあるんです。
いつもとちがう、と思ったら、体のほうも見てみる。
ふだん触れていると、「いつもの体温」が手でわかる
ふだんから子どもに触れていると、体温計がなくても、だいたいの体温が手でわかるようになってきます。体温が1℃上がるだけでも、手に感じる温かさはちがうんです。
わが家は、子どもが大きくなるにつれて、触れる機会がだんだん減っていました。あのとき、もう少しふだんから触れていれば、数日間の怒りの理由に、もっと早く気づけたかもしれません。私自身も、あんなにしんどい思いをしなくて済んだかもしれないなと思います。
触れるのは、こんなときで大丈夫です。
- 朝、起こすときに、背中や首のうしろに手を当てる
- 「おかえり」のときに、肩や頭にそっと触れる
- 寝る前に、背中を少しなでる
気になったら、そのあとで体温計で測ってください。手は、体温計の代わりではなく、「あれ?」に早く気づくための入口です。
手で「いつもの体温」を覚えておくと、「あれ?」に早く気づける。
「いつもより熱いね」と、気持ちを代弁する
体調に気づいたら、子どもの感覚に合わせて、言葉にしてあげてください。「いつもより熱いね」「だるかったんだね」「だから、怒りたくなっちゃったんだね」。
自分でもわからなかったイライラの理由を、わかってもらえる。それだけで、子どもはほっと安心します。叱るより先に、体をいたわる言葉をかけられると、親の心も少し楽になりますよ。
叱る前に、「しんどかったんだね」。
ここまでできていれば、大丈夫です
- 急な不機嫌が続くとき、体調のサインかもしれないと思い出せた
- 朝や寝る前に、背中や首に触れる時間がある
- 「いつもより熱いかも」と思ったら、体温計で確かめている
- 「しんどかったんだね」と、気持ちを言葉にしてあげられた
よくある質問
熱はないのに、ずっと機嫌が悪いです
体調以外にも、疲れや眠気、空腹、園や学校での出来事など、理由はいろいろです。まずは睡眠と食事のリズムを見直して、ゆっくり話を聞いてみてください。いつもとちがう様子が続くときは、かかりつけの医師に相談してみましょう。
大きくなって、触られるのを嫌がります
無理に触れなくて大丈夫です。肩をポンとたたく、すれちがいざまに背中に手を当てるなど、短く自然な触れ方で十分。おでこに手を当てて「熱っぽくない?」と聞くのも、立派なコミュニケーションです。
手で触れて熱いと感じたら、すぐ受診ですか?
まずは体温計で測って、子どもの様子(元気か、水分がとれているか)を見てください。次の「こんなときは」に当てはまるときは、早めに医療機関に相談しましょう。
こんなときは、早めに医療機関へ
次のようなときは、様子を見ずに、早めに医療機関に相談してください。夜間や休日で迷うときは、こども医療電話相談(#8000)も使えます。
- 生後3か月未満の赤ちゃんに熱がある
- ぐったりしている、呼びかけへの反応が弱い
- 水分がとれない、おしっこが半日以上出ない
- 息が苦しそう、顔色が悪い
- けいれんがある
- のどの強い痛みや、発疹をともなう
今日からできるワンアクション
今日は、ひとつだけ。
今夜、寝る前に、子どもの背中に30秒だけ手を当ててみませんか。 「いつもの温かさ」を、手に覚えておくだけで大丈夫です。
毎日のちいさな触れ合いが、子どもの「しんどい」に気づく力になります。完璧じゃなくて大丈夫。ちりつもで、一緒にやっていきましょうね。
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※ ここでお渡しするのは、家庭での教育と実践のサポートです。診断や治療は、医療機関の役割です。
この記事をお届けした人

ちあき(小森 千明)
元・特別支援学校教諭 | 栄養カウンセラー
── ライフコーディネーターとして、ご家族の食卓と、毎日の選択の隣にいます
特別支援学校の教員でした。教えていたのは、音楽です。言葉にならない声を、聞き取る仕事でした。その聞き取り方を、いちばん近いところで試されたのが、わが子の子育てです。
メロディーは、その人のもの。私が変えるのは、リズムのほう。
小児外科専門医のクリニックで、栄養カウンセリングを重ねてきました。いまも毎日、現場にいます。
弘前大学 教育学部 障害児教育課程卒。特別支援学校教諭一種免許(知的障害・肢体不自由・病弱)、中学校・高校 音楽教諭一種免許。オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパート(ONE)認定。『7つの習慣®』実践会認定ファシリテーター。3児の母。
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ちあき|こどもの栄養カウンセラー×3児の母🌱 @LifeCrescendoC
