朝起きられない子、どうしたらいい?「夜・朝・日中」の3つの時間から、家で整える順番

栄養カウンセラー ちあきこの記事を書いた人
栄養カウンセラー ちあき
小児外科専門医 小森広嗣 監修

「もう7時だよ」「起きて!」「遅刻するよ!」

何度呼んでも、布団から出てこない。やっと起きてきても、ぼんやり座ったまま。朝の数十分が、一日でいちばん疲れる時間になっている——そんなご家庭、少なくないと思うんです。わが家にも、そういう朝がたくさんありました。

先にお伝えすると、朝起きられないのは、意志の弱さではないことが多いんです。 朝の体は、前の夜と、その日の朝と、前の日の日中——この3つの時間の積み重ねでできています。だから、朝だけをがんばるより、3つの時間を少しずつ整えるほうが、ずっと近道なんです。

どうして、朝起きられないの?

「早く寝れば起きられるはず」と思いますよね。でも、寝る時間は足りているのに起きられない子も、たくさんいます。

体の中には、朝と夜を切り替える「体内時計」があります。この時計がずれていたり、夜のあいだに体がしっかり休めていなかったりすると、時間どおりに目は覚めても、体がついてこないんです。

そして、その「夜にしっかり休めているか」は、前の日の日中の食べ方や、寝る前の過ごし方とつながっています。朝の起きにくさは、朝だけの問題ではないんですね。

朝の体は、前の夜と、前の日の日中からできている。

前の夜は、どう整える?

  • 寝る前の画面は、少し早めにおしまいに。光と刺激で、体が「まだ昼だ」と勘違いしやすくなります
  • 夕ごはんは、できるだけ早めの時間に。遅くなる日は、夕方に軽いおにぎりなどを先に食べておくと、夜の食べすぎを防げます
  • 寝る前は「足す」より「置き換える」。おなかが空いて眠れないなら、軽いおにぎりや温かい豆乳くらいは大丈夫。甘いお菓子やジュースは、ほかのものに置き換えてみましょう

寝る前にたくさん食べたり、甘いものをとったりすると、そのあと体の中でエネルギーの上がり下がりが起きて、夜のあいだに体が休みきれないことがあるんです。

寝る前は「足す」より「置き換える」。

朝は、何から始める?

  • カーテンを開けて、朝の光を浴びる。体内時計が「朝だよ」と切り替わる、いちばんのスイッチです
  • コップ一杯の水か、温かい汁物。寝ているあいだに出ていった水分を戻すと、体が動き出しやすくなります
  • 起きてすぐ食べられなくても大丈夫。着替えや顔を洗うのを先に済ませて、体が少し動いてから食卓へ

朝ごはんが入らない子の「入る形」の工夫は、こちらの記事でくわしくお話ししています。

朝は、光と水分から。

日中は、どう過ごす?

意外かもしれませんが、朝の起きやすさは、前の日の日中にも左右されます。

  • 長い空腹をつくらない。お昼から夕ごはんまでが長い日は、学校から帰ったら、おにぎりや卵・チーズなど「ごはんの続き」になるおやつを
  • 甘いものだけのおやつを、続けない。甘いものを出す日は、チーズや牛乳など、たんぱく質の相棒と一緒に
  • 外で体を動かす時間を、少しでも。日中に光を浴びて体を動かすと、夜の眠りが深くなりやすいんです

日中にエネルギーの大きな波をつくらないこと。それが、夜を穏やかにして、次の朝を軽くする、いちばんの準備なんですよね。

日中に波をつくらないことが、次の朝の準備。

体の材料が足りていない、ということはある?

あります。特に、体を動かすエネルギーをつくる材料——たんぱく質や鉄など——が足りていないと、寝ても疲れが抜けにくく、朝の体が重くなりやすいんです。

偏食がある子や、成長がぐんと進む時期の子は、知らないうちに材料が足りなくなっていることも。食卓に、肉・魚・卵・大豆のどれかが毎食あるか、まずはそこから見てみてください。「すぐ疲れる」という子のお話は、こちらの記事でくわしくお話ししています。

起きられない朝の奥に、体の材料のことがある。

ここまでできていれば、大丈夫です

  • いまの食卓に、たんぱく質・ビタミンとミネラルが、そこそこ入っている(炭水化物だけになっていない)
  • 寝る前の画面と甘いものを、どちらか一つでも置き換えられている
  • 朝、カーテンを開けて光を浴びるのが習慣になってきた
  • 起きられない朝を「やる気」ではなく、体の合図として見られている

こんなときは、医療機関で相談を

朝起きられないことには、食事や生活リズムだけでなく、いくつもの理由が重なることがあります。立ちくらみやめまいが強い、朝に頭痛や腹痛が続く、午前中はつらいのに午後になると元気になる、学校に行けない日が続いている、体重が減ってきている。 こういうときは、自律神経の働き(起立性調節障害など)が関わっていることもあるので、ご家庭だけで抱えずに、医療機関で相談しましょうね。

今日からできるワンアクション

今日は、ひとつだけ。

明日の朝、起こしに行ったら、声をかける前に、まずカーテンを開けてみませんか。

「起きて!」の前に、光を一つ。何日か続けるうちに、体の時計が少しずつ朝に合ってきます。起きられない朝があっても大丈夫。3つの時間のどこか一つが整えば、朝は少しずつ変わっていくんですよね。完璧じゃなくて大丈夫。ちりつもでいきましょう。

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この記事をお届けした人

栄養カウンセラー ちあき

ちあき(小森 千明)
元・特別支援学校教諭 | 栄養カウンセラー
── ライフコーディネーターとして、ご家族の食卓と、毎日の選択の隣にいます

特別支援学校の教員でした。教えていたのは、音楽です。言葉にならない声を、聞き取る仕事でした。その聞き取り方を、いちばん近いところで試されたのが、わが子の子育てです。

メロディーは、その人のもの。私が変えるのは、リズムのほう。

小児外科専門医のクリニックで、栄養カウンセリングを重ねてきました。いまも毎日、現場にいます。

弘前大学 教育学部 障害児教育課程卒。特別支援学校教諭一種免許(知的障害・肢体不自由・病弱)、中学校・高校 音楽教諭一種免許。オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパート(ONE)認定。『7つの習慣®』実践会認定ファシリテーター。3児の母。

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ちあき|こどもの栄養カウンセラー×3児の母🌱 @LifeCrescendoC