この記事を書いた人
栄養カウンセラー ちあき
小児外科専門医 小森広嗣 監修
朝、ランドセルを前にして動かない。「お腹が痛い」「行きたくない」。なんとか玄関まで連れて行っても、そこで泣き出してしまう——。そんな朝が続くと、親の心もすり減ってしまいますよね。
先にお伝えすると、行き渋りは、子どもの心と体からの「合図」なんです。 そして、私たちが大切にしたいゴールは、「学校に行かせること」だけではありません。その子が元気を取り戻し、自分らしく毎日を過ごせること。学校に行く道も、少しお休みする道も、その子とご家族が選んでいいと思っています。
この記事でわかること
- 小学生が行き渋るときに、心と体で起きていること
- 「行きたくない」朝の声かけと、体の土台から整えること
- 行けない日を、その子らしく過ごすヒントと、相談先
行き渋りは、なぜ起きるの?
理由は、ひとつではないことがほとんどです。
| 心の側 | 体の側 |
| 友だち関係・先生・勉強への不安 | 眠りが足りない・朝起きられない |
| 新学期や長いお休み明けの、変化への緊張 | 朝ごはんが入らない・空腹 |
| 「ちゃんとしなきゃ」と、がんばりすぎていた疲れ | 朝のお腹の痛み・頭の痛み |
| 自分でもうまく言葉にできない、もやもや | 夏の疲れ・かぜのあとの、体力の戻りきらなさ |
子ども自身も、理由がわからないことがよくあります。だから「どうして?」と問い詰めても、答えが出てこないんですよね。
行き渋りは、心と体の両方からの合図。
「行きたくない」朝、どう声をかける?
- まず、受け止める:「行きたくないんだね」「お腹、痛いんだね」。理由を問い詰めるより、気持ちをそのまま受け取る
- 「行く・行かない」より「今日どう過ごすか」:「今日は、どうしたい?」「保健室まで行ってみる?」「午後から行ってみる?」と、選べる形で
- 責めない・比べない:「みんな行っているよ」「わがまま言わないの」は、子どもをいちばん追い詰めてしまいます
- 親も、ひと呼吸:親が焦るほど、子どもは「自分が悪い」と感じやすくなります。今日1日のことで、すべてが決まるわけではありません
まず受け止めて、「今日どう過ごす?」と聞く。
体の土台から、整える
心にいきなり手を入れる前に、体の土台を見てみてください。体に余裕がないと、ちょっとした不安でも、大きく揺れてしまうんです。
- 眠り:寝る時刻が遅くなっていないか。寝る1時間前から画面を遠ざけ、朝はカーテンを開けて光を浴びる
- 朝ごはん:食べられるなら、炭水化物にたんぱく質をひとつ(卵・納豆・牛乳など)。食べられない朝は、温かいスープや牛乳だけでも
- お腹と体の不調:朝だけお腹が痛い・頭が痛い、立ちくらみがする、という日が続くときは、体の病気が隠れていることもあります。医療機関で一度相談してみてください
眠り・朝ごはん・体の不調から、先に整える。
行けない日を、その子らしく過ごすために
学校をお休みする日があっても、大丈夫です。私たち夫婦は、学校に行けるかどうかより、行けない日も、外の光を浴びたり、散歩をしたり、気分転換をしながら、その子なりの生き方を見つけていってほしいと願っています。
- 朝、外の光を浴びる:近所を一緒に歩く、ベランダで朝ごはんを食べる。体の時計が整うと、気持ちも少しずつ上を向きやすくなります
- 体を動かす:散歩・自転車・公園。体を動かすと、心のもやもやもほぐれやすくなります
- 好きなこと・できることを大切に:絵を描く、料理を手伝う、生き物の世話をする。「できた」の小さな積み重ねが、自信の土台になります
- 一日のリズムを、ゆるやかに:起きる時刻と、ごはんの時刻だけは、なるべくいつもどおりに
私は以前、特別支援学校の教員をしていました。学び方も、育つペースも、一人ひとりちがう子どもたちと一緒に過ごしてきたからこそ、「その子なりの道」があっていいと、心から思っています。
行けない日も、光と体と「できた」を大切に。
ここまでできていれば、大丈夫です
- 「行きたくない」を、まず受け止められている
- 「行く・行かない」より、「今日どう過ごすか」を一緒に考えている
- 眠りと朝ごはん、体の不調を見直した
- 行けない日も、外の光や体を動かす時間がある
- 親自身も、ひとりで抱え込まずに話せる相手がいる
よくある質問
行き渋りは、いつまで続く?
数日でおさまることもあれば、長く続くこともあり、その子によってまったくちがいます。「いつまでに」と期限を決めるより、その子が少しずつ元気を取り戻しているかを見ていきましょう。
新学期や夏休み明けに、行き渋るのはなぜ?
長いお休みのあとは、生活のリズムが変わっていて、体も心も「学校モード」に戻るのに時間がかかります。お休みの終わりの数日前から、起きる時刻とごはんの時刻を、少しずつ学校の日に近づけておくと楽になります。
無理にでも行かせたほうがいい?
無理に連れて行くことで、かえって不安が大きくなることもあります。その子の様子を見ながら、学校の先生とも相談して、「保健室まで」「午前中だけ」など、小さな一歩を一緒に探していきましょう。
ひとりで抱えず、相談を
行き渋りは、ご家庭だけで抱えなくて大丈夫です。担任の先生、スクールカウンセラー、地域の教育支援センターなど、相談できる場所があります。
そして、朝のお腹の痛みや頭の痛み・吐き気が続く、朝起きられない・立ちくらみが続く、眠れない、食欲が落ちて体重が減ってきた、気分の落ち込みが続くというときは、医療機関に相談してください。「消えてしまいたい」など、つらい気持ちを口にするときは、すぐに相談を。24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)でも、子どもも大人も相談できます。
今日からできるワンアクション
今日は、ひとつだけ。
明日の朝、「行きたくない」と言われたら、まず「そうなんだね」と受け止めてみませんか。 行くか行かないかは、そのあとで一緒に決めれば大丈夫です。
学校に行く道も、少しお休みする道も、その子の人生の大切な一部。完璧じゃなくて大丈夫。ちりつもで、一緒にやっていきましょうね。
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LifeCrescendo が目指しているのは、困りごとが消えることだけではありません。栄養で体と心の土台を整え、その先で、子どもとご家族が「楽しく生き続ける」ところまで、一緒に歩むこと。いまの困りごとから、1つ、2つずつで大丈夫です。(私たちが大切にしていること)
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※ ここでお渡しするのは、家庭での教育と実践のサポートです。診断や治療は、医療機関の役割です。
この記事をお届けした人

ちあき(小森 千明)
元・特別支援学校教諭 | 栄養カウンセラー
── ライフコーディネーターとして、ご家族の食卓と、毎日の選択の隣にいます
特別支援学校の教員でした。教えていたのは、音楽です。言葉にならない声を、聞き取る仕事でした。その聞き取り方を、いちばん近いところで試されたのが、わが子の子育てです。
メロディーは、その人のもの。私が変えるのは、リズムのほう。
小児外科専門医のクリニックで、栄養カウンセリングを重ねてきました。いまも毎日、現場にいます。
弘前大学 教育学部 障害児教育課程卒。特別支援学校教諭一種免許(知的障害・肢体不自由・病弱)、中学校・高校 音楽教諭一種免許。オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパート(ONE)認定。『7つの習慣®』実践会認定ファシリテーター。3児の母。
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ちあき|こどもの栄養カウンセラー×3児の母🌱 @LifeCrescendoC
