中学生のダイエット、食事はどうする?「痩せたい」と言い出した子に、減らさず整える方法と親の声かけ

栄養カウンセラー ちあきこの記事を書いた人
栄養カウンセラー ちあき
小児外科専門医 小森広嗣 監修

「ごはん、少しでいい」「夜は食べない」。中学生の娘さんや息子さんが、ある日そう言い出して、どきっとしたことはありませんか。

先にお伝えすると、成長期のダイエットで、食事の量を減らすことはおすすめできないんです。 大切なのは「減らす」ではなく「整える」。何を入れるかを変えるだけで、体は軽く、心は安定しやすくなります。

この記事でわかること

  • 思春期に食事を減らすと、体と心に起きること
  • 減らさずに整える、毎日の食事とおやつの工夫
  • 「痩せたい」と言われたときの親の声かけと、相談の目安

「痩せたい」は、責めなくていい気持ち

思春期は、体が大人に近づき、見た目が大きく変わる時期です。友だちとくらべたり、SNSで細い人の写真を見たりして、自分の体が気になるのは、ごく自然なことなんですよね。

実は私も、小学生のころ、服を買いに行くとお店の人に相談するような体型でした。周りから体型のことを言われると「もー」となって。理想の自分と、いまの自分との差が埋められなくて、もどかしかったのを覚えています。

だから、子どもの「痩せたい」を、頭ごなしに否定しないであげてください。そのうえで、体を小さくするより、元気に整える方向へ、一緒に向きを変えていけたらいいなと思っています。

「痩せたい」は、責めずに受け止める。

思春期に食事を減らすと、どうなるの?

中学生・高校生の時期は、身長が伸び、骨や筋肉、血液が一気に増える時期です。女の子は、体が大人の体に近づく中で、体つきが丸みをおびていくのも、自然な成長の一部です。

その時期に食べる量を減らすと、こんなことが起きやすくなります。

  • 疲れやすい・集中できない・イライラしやすい(エネルギーと材料が足りない)
  • 鉄が足りなくなる(とくに月経のある女の子。立ちくらみ・息切れ)
  • 月経が乱れる・止まる
  • 骨が育ちにくい(骨の貯金は、10代でいちばん増えます)
  • かえってお腹が空いて、甘いものを一気に食べてしまう

食べる量を減らすダイエットは、体が「いまは材料が足りない」と感じて、かえって疲れやすく、気持ちも不安定になりがちなんです。

成長期に減らすと、体も心も足りなくなる。

減らさずに整える、食事の工夫

1. 3食は抜かない。とくに朝ごはん
食事を抜くと、次の食事やおやつでドカ食いしやすくなります。朝ごはんに、卵や納豆、牛乳などのたんぱく質をひとつ。

2. 毎食、たんぱく質と野菜を先に
お肉・お魚・卵・大豆製品を手のひら1枚分、そして野菜や海藻、きのこを。汁物やおかずを先に食べて、ごはんはそのあとに。ごはんは抜かず、いつもの量で大丈夫です。

3. 「飲み物」と「おやつ」を見直す
いちばん変わりやすいのは、実はここです。

よくあるもの置きかえの例
甘いジュース・カフェの甘い飲み物水・麦茶・無調整の牛乳や豆乳
菓子パン・スナック菓子おにぎり・ゆで卵・チーズ・ヨーグルト
夜遅いカップ麺夕ごはんを少し早めに・温かいスープ

4. 眠りと、体を動かす楽しみ
睡眠が足りないと、食欲を整える働きが乱れて、甘いものが欲しくなりやすくなります。部活や散歩、好きなダンスなど、「楽しく動く」時間も、体を整える大切な栄養です。

抜かない・先にたんぱく質と野菜・飲み物とおやつを置きかえる。

「痩せたい」と言われたとき、親はどう声をかける?

  • 体型や体重のことは、親から言わない。「太った?」「食べすぎじゃない?」は、冗談でも心に残ります
  • 「痩せる」より「元気でいられる体」を目標に。「最近、朝からよく動けてるね」と、体の調子をほめる
  • 家族みんなの食卓を整える。その子だけ別メニューにするより、家族で野菜とたんぱく質を増やすほうが、自然に続きます
  • 一緒に作る。お弁当のおかずを一緒に選んだり、夕ごはんを一緒に作ったりすると、「何を食べると元気になるか」が自分ごとになっていきます

体型は言わず、元気をほめる。

ここまでできていれば、大丈夫です

  • 3食を抜かずに食べている
  • 毎食、たんぱく質と野菜が入っている
  • 甘い飲み物やお菓子だけで済ませる日が減った
  • 家族の会話で、体型や体重のことを言わなくなった
  • 体の変化が気になるとき、相談できる先を知っている

よくある質問

中学生でも、ダイエットサプリを使っていい?

おすすめしません。成長期の体に必要なのは、何かを足して脂肪を減らすことではなく、毎日の食事で材料とエネルギーを届けることです。気になるときは、まず食事を整え、それでも心配なときは医療機関で相談してください。

本当に太りすぎかどうかは、どう見ればいい?

子どもの体は成長の途中なので、大人と同じ物差しでは測れません。気になるときは、かかりつけの小児科で、これまでの身長と体重の記録(成長曲線)を一緒に見てもらうのがおすすめです。

中学生男子のダイエットも同じ?

基本は同じです。男の子は体が大きくなる時期に必要な量がさらに増えるので、食事を減らすより、甘い飲み物やスナックを置きかえ、部活などで体を動かすほうが向いています。

おやつは食べないほうがいい?

食べて大丈夫です。おやつは「ごはんの続き」と考えて、おにぎり・ゆで卵・チーズ・ヨーグルト・果物などにすると、夕ごはんまで元気に過ごしやすくなります。

こんなときは、医療機関へ

体重が急に減っている、食べる量を極端に減らしている・特定の食べ物を極端に避けている、食べたあとに吐いている、月経が止まった、体重や体型のことが頭から離れない様子がある、隠れて食べたり、食事の場を避けたりする。 こういうときは、ご家庭だけで抱えず、早めに医療機関に相談してください。心と体の両方を診てくれる専門の医療機関もあります。相談することは、子どもを守る大切な一歩です。

今日からできるワンアクション

今日は、ひとつだけ。

今夜の夕ごはんを、子どもと一緒に作ってみませんか。 「元気が出るおかず、どれにする?」と選んでもらうだけでも大丈夫です。

体を小さくするより、元気に整える。その向きを、親子で一緒に見つけていけたらいいですよね。完璧じゃなくて大丈夫。ちりつもで、一緒にやっていきましょうね。

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この記事をお届けした人

栄養カウンセラー ちあき

ちあき(小森 千明)
元・特別支援学校教諭 | 栄養カウンセラー
── ライフコーディネーターとして、ご家族の食卓と、毎日の選択の隣にいます

特別支援学校の教員でした。教えていたのは、音楽です。言葉にならない声を、聞き取る仕事でした。その聞き取り方を、いちばん近いところで試されたのが、わが子の子育てです。

メロディーは、その人のもの。私が変えるのは、リズムのほう。

小児外科専門医のクリニックで、栄養カウンセリングを重ねてきました。いまも毎日、現場にいます。

弘前大学 教育学部 障害児教育課程卒。特別支援学校教諭一種免許(知的障害・肢体不自由・病弱)、中学校・高校 音楽教諭一種免許。オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパート(ONE)認定。『7つの習慣®』実践会認定ファシリテーター。3児の母。

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ちあき|こどもの栄養カウンセラー×3児の母🌱 @LifeCrescendoC