赤ちゃんの鼻づまりで寝れない夜の対処法。タッチケアと、部屋・寝かせ方の工夫

栄養カウンセラー ちあきこの記事を書いた人
栄養カウンセラー ちあき
小児外科専門医 小森広嗣 監修

夜中に、フガフガ、ズーズー。やっと寝たと思ったら、鼻がつまって苦しそうに起きて、また泣いて。抱っこしてゆらゆらしながら「代わってあげられたらいいのに」と思う夜、ありますよね。

先にお伝えすると、鼻づまりの夜にお家でできることは、「部屋をうるおす」「鼻をそっと通す」「手のひらで温めて落ち着かせる」の3つなんです。 どれも、特別な道具がなくてもできます。そして、苦しそう・水分が取れないなどのサインがあるときは、我慢せずに医療機関へ。その目安も、この記事の後半にまとめました。

この記事でわかること

  • 赤ちゃんが鼻づまりで寝れなくなる理由
  • 小鼻・背中・お腹のタッチケアのやり方(動画つき)
  • 部屋の湿度、蒸しタオル、寝かせ方の注意と、病院に行く目安

赤ちゃんは、どうして鼻づまりで寝れなくなるの?

生まれてしばらくの赤ちゃんは、鼻で息をするのが中心で、口で息をするのがまだ上手ではありません。 鼻の穴も細いので、少しの鼻水やむくみでも、すぐに通りが悪くなってしまうんです。

だから、起きているときは平気そうでも、横になると鼻水がのどのほうに流れたり、つまったりして、寝つけない・何度も起きる、ということが起こりやすいんですよね。

「どうして寝てくれないの」と自分を責めなくて大丈夫。寝れないのは、赤ちゃんのせいでも、あなたのせいでもありません。 鼻の通り道が、まだ小さいだけなんです。

横になると、つまりやすい。それが赤ちゃんの鼻です。

鼻づまりをやわらげるタッチケアは?

私はタッチケアの講師として、たくさんの親子と触れ合ってきました。鼻づまりや咳の夜に、お家でできる触れ方をご紹介しますね。どれも、手を温めてから、手のひら全体で、ゆっくりが基本です。

小鼻の横を、外へそっと伸ばす

小鼻のふくらみのすぐ横、少し上のあたりは、東洋医学で鼻の通りに関わるツボとされている場所です。大人なら指で押しますが、赤ちゃんや小さな子は強く押さずに、指の腹を軽く当てて、皮膚を外側へそっと伸ばすくらいで十分なんです。動画では、私が自分の小鼻の横で、指の当てる場所をお見せしています。

わが家でも、子どもたちが小さい頃、鼻がつまって寝つけない夜は、蒸しタオルで鼻のまわりを温めてから、この小鼻の横をやさしくなでていました。温めてからのほうが、指の動きもなめらかで、子どもも気持ちよさそうにしていたんです。

耳の後ろを、指の腹でなでる

もうひとつ、わが家でしていたのが、耳の後ろを指の腹でやさしくさすること。耳のまわりも、東洋医学では鼻やのどの通りに関わるとされる場所なんです。耳の付け根の後ろを、上から下へ、そっとなでおろすくらいで十分です。

元気な日から、触れることに慣れておく

じつは、いちばん大切にしていたのはここかもしれません。顔や耳のまわりは、とても敏感な場所。具合が悪い夜に急に触ろうとすると、嫌がって泣いてしまうこともあるんです。だから私は、元気な日のお風呂上がりや寝る前に、小鼻の横や耳の後ろに、ふだんから触れて慣れさせていました。

いつもの「気持ちいいこと」になっていると、つらい夜にも、すっと受け入れてくれるんですよね。

ちあきの、鼻づまりをやわらげるタッチケア(指を当てる場所は、小鼻のすぐ横)

背中の、肩甲骨のあいだを円を描くように

咳き込んでいる子の背中を、思わずさすっていること、ありませんか。あれは、とても自然で、理にかなった触れ方なんです。肩甲骨のあいだに手のひらを当てて、円を描くように、ゆっくり、ゆっくり。縦抱っこのまま、トントンの代わりになでてあげるのもおすすめです。

わが家では、寒い季節になると、背中の上だけでなく腰のあたりまで、手のひらでくるくるなでて温めていました。「寒いから、温め合いごっこしよう」と言いながら(笑)。子どもも喜ぶし、私の手もぽかぽかになるんです。

お腹は、手のひら全体でゆっくり

手のひらを温めてから、肋骨の下あたりにそっと当てて、「いーち、にーい、さーん」と数えるくらいの速さで、上から下へ。また下から上へ。服の上からで大丈夫です。指先でちょこちょこ触るより、手のひら全体で包むほうが、温かさが伝わって落ち着きやすいんですよね。

タッチケアをするときの約束

  • 熱があるときは、マッサージはお休み。 そっと手を当てるくらいにして、休ませてあげましょう
  • 赤ちゃんの胸や鎖骨のあたりに、体重をかけたり、強く押したりしない
  • 嫌がったら、すぐにやめる
  • タッチケアは、お薬や受診の代わりではありません。つらさを少しやわらげて、安心して眠りにつくお手伝いです

手を温めて、手のひら全体で、ゆっくり。

部屋と鼻の通りは、どう整える?

湿度は40〜60%くらいに

空気が乾くと、鼻水が固まって、ますます通りが悪くなります。加湿器や、濡れたタオルを部屋に干すだけでも違います。湿度計がひとつあると、目安が見えて安心ですよ。

お風呂の湯気・蒸しタオル

お風呂の湯気で、鼻水がゆるんで出やすくなることがあります。寝る前のお風呂のあとに、鼻水をそっと取ってあげるのもひとつの方法です。

蒸しタオルを使うときは、熱すぎないかを必ず自分の腕の内側で確かめてから。赤ちゃんの顔にのせっぱなしにはせず、鼻のまわりをそっと温めるくらいにして、そばを離れないでくださいね。

鼻水は、寝る前と授乳の前に

鼻水がたまっているときは、市販の鼻水吸い器で、寝る前や授乳の前に取ってあげると、飲みやすく・寝つきやすくなります。何度もやりすぎると鼻の中が荒れるので、タイミングを決めて、やさしく。

鼻の下が鼻水やティッシュで赤くなっているときは、ワセリンを薄く塗って、肌を守ってあげましょう。

うるおして、ゆるめて、そっと取る。

寝かせ方は、どうしたらいい?

「頭を高くしたら楽になるかな」と、枕やタオルを入れたくなりますよね。でも、1歳になるまでは、あおむけで、硬めの平らな布団に寝かせるのが基本です。頭の下にタオルや枕を重ねると、顔が埋まったり、首が曲がったりして、かえって危ないことがあるんです(消費者庁も、寝ている赤ちゃんの顔の近くに物を置かないよう呼びかけています)。

苦しそうで寝つけないときは、縦抱っこで、少しのあいだ上体を起こしてあげる。落ち着いて眠ったら、あおむけで布団へ。夜中に何度もくり返すのは本当に大変ですが、「今夜はそういう夜」と思って、交代できる人がいれば遠慮なく頼ってくださいね。

1歳までは、あおむけ。苦しいときは、縦抱っこで。

咳で寝れないときは?

咳も、横になると出やすくなります。上で紹介した背中のタッチケアと、部屋の湿度は、咳の夜にも役に立ちます。

1歳を過ぎた子なら、寝る前にはちみつを少しなめる方法も知られています。ただし、1歳未満の赤ちゃんには、はちみつは与えないでください(厚生労働省)。

スースーする塗るタイプのかぜ薬は、製品ごとに使える月齢が決まっています(生後6か月未満は使えないものもあります)。使う前に箱の表示を見て、迷ったら薬剤師さんに聞いてみてくださいね。

咳の夜も、背中と湿度から。

ここまでできていれば、大丈夫です

  • 部屋の湿度を、40〜60%くらいに保っている
  • 寝る前と授乳の前に、鼻水をそっと取っている
  • 小鼻の横・耳の後ろ・背中・お腹のどれかを、ゆっくりなでられる
  • 元気な日から、顔や耳のまわりに触れることに慣れさせている
  • 1歳まではあおむけで寝かせ、頭の下に枕やタオルを入れていない
  • 下の「病院に行く目安」を、一度読んでおいた

病院に行く目安は?

鼻づまりや咳は、お家でのケアで落ち着くことも多いのですが、次のようなときは、我慢せずに医療機関を受診してください。

  • 生後3か月未満で、38℃以上の熱がある
  • 息が速い、肩で息をしている、ゼーゼー・ヒューヒューという音がする
  • 息を吸うときに、肋骨のあいだや、のどのくぼみがへこむ
  • 唇や顔色が悪い、ぐったりしている
  • 鼻づまりでミルクや母乳が飲めない、おしっこの回数が少ない
  • 咳で何度も吐く、咳で眠れない夜が続いている
  • 耳を痛がる、耳をしきりに触る

夜間や休日で、受診したほうがいいか迷うときは、子ども医療電話相談(#8000)に電話すると、看護師さんや小児科医が相談にのってくれます。

よくある質問

鼻づまりだけで、熱はありません。様子をみていい?

ミルクや母乳が飲めていて、機嫌がよく、息が苦しそうでなければ、お家でのケアで様子をみることが多いです。ただ、上の「病院に行く目安」に当てはまるものがあれば、受診してくださいね。

ワセリンを鼻の中に塗ると、通りがよくなる?

ワセリンは、鼻水で荒れた鼻の下の肌を守るのが役目です。鼻の通りをよくするものではないので、鼻の中に塗り込まず、入り口のまわりに薄く、にしておきましょう。

夜中、抱っこしたまま寝てしまっても大丈夫?

ソファや椅子で抱っこしたまま大人も眠ってしまうと、赤ちゃんが落ちたり、挟まったりする心配があります。眠ったら、あおむけで布団やベビーベッドへ。ひとりで限界のときは、交代できる人を起こしていいんです。

鼻のツボは、何歳から触っていい?

赤ちゃんでも大丈夫です。強く押さずに、指の腹を軽く当てて、皮膚をそっと外へ伸ばすくらいで。嫌がったら、背中やお腹のタッチケアに切り替えましょう。

今日からできるワンアクション

今日は、ひとつだけ。

今夜、寝かしつけの前に、手のひらを温めて、赤ちゃんの背中を「いーち、にーい、さーん」とゆっくりなでてみませんか。

鼻がつまっている夜も、つまっていない夜も。お母さん、お父さんの手の温かさは、赤ちゃんにとって、いちばん安心できる場所なんです。そして、なでているあなたの呼吸も、きっと少しゆっくりになりますよ。

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参考にした資料

この記事をお届けした人

栄養カウンセラー ちあき

ちあき(小森 千明)
元・特別支援学校教諭 | 栄養カウンセラー
── ライフコーディネーターとして、ご家族の食卓と、毎日の選択の隣にいます

特別支援学校の教員でした。教えていたのは、音楽です。言葉にならない声を、聞き取る仕事でした。その聞き取り方を、いちばん近いところで試されたのが、わが子の子育てです。

メロディーは、その人のもの。私が変えるのは、リズムのほう。

小児外科専門医のクリニックで、栄養カウンセリングを重ねてきました。いまも毎日、現場にいます。

弘前大学 教育学部 障害児教育課程卒。特別支援学校教諭一種免許(知的障害・肢体不自由・病弱)、中学校・高校 音楽教諭一種免許。オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパート(ONE)認定。『7つの習慣®』実践会認定ファシリテーター。3児の母。

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ちあき|こどもの栄養カウンセラー×3児の母🌱 @LifeCrescendoC