この記事を書いた人
栄養カウンセラー ちあき
小児外科専門医 小森広嗣 監修
朝、なかなか起きられない。ちょっとしたことで崩れてしまう。やる気が出ない。そんな子どもの姿を見て、「もっと頑張ればできるのに」「性格かな」と思ってしまうこと、ありませんか。
先にお伝えすると、多くの場合、頑張りが足りないのではないんです。 むしろ、十分すぎるほど頑張っている。悲鳴を上げながら頑張っているのかもしれません。その背景に、心と体をつくる「材料」の不足が隠れていることがあります。
この記事でわかること
- 心と体の力をつくる「材料」の話
- わが家で食べ方を変えて、私自身に起きたこと
- 知っていても続かない理由と、親が先に整うことの意味
心と体の力には、「材料」が要る
体を動かすエネルギーも、心を落ち着かせる体の中の物質も、体を守る力も、材料がなければつくれません。その材料が、毎日の食事からとる栄養です。
もちろん、眠りも、環境も、人との関わりも大切です。そのうえで、いちばん見過ごされてきたのが、この「栄養」という土台だと感じています。栄養カウンセリングで、たくさんのご家族とお話ししてきて、何度もそう思いました。
土台が整ってくると、変化は、地味なところから出てきます。
- 朝、起きられる日が増える
- 同じ出来事でも、前ほど崩れなくなる
- 人の言葉が、刺さりすぎなくなる
そうして少しずつ、やりたかったことに、手が届くようになっていきます。
やる気も、落ち着きも、材料からつくられる。
私自身、「性格」だと思っていたことがありました
人に勧めることは、まず自分の家で試す。私が大切にしていることです。
私自身も、食べ方を変えたことがあります。変わったのは、体重計の数字ではありませんでした。むくみが取れて、怒る回数が減った——気づいたのは、その二つでした。
イライラしやすいのは、私の気質だと、ずっと思い込んでいました。でも、食べ方を整えてみたら、心が静かになった。これは本で読んだ知識ではなく、自分の台所で起きたことです。
性格だと思っていたことが、そうではないこともある。
知っていることと、続けられることは違う
栄養が整えば、すべて解決する——という話ではありません。でも、整っていなければ、動くための土台がないまま、頑張るしかなくなってしまいます。
そして、何を食べればいいかは、調べればすぐに出てきます。それでも続かないのは、意志が弱いからではありません。続けられる形になっていないだけなんです。
スポーツでも、練習の方法は公開されています。それでも、コーチがつくかどうかで、到達する場所が変わりますよね。私がカウンセリングで大切にしているのも、知識を渡すことより、続けられるところまで、一緒に歩くことです。
だから私は、「これをやれば必ず変わります」とは言いません。畑と同じで、蒔いてすぐに実るものではないからです。
続かないのは、意志ではなく形の問題。
子どもが動き出すのは、親が整いはじめたとき
ご家族とお話ししていて、何度も見てきた順番があります。子どもが動き出すのは、多くの場合、お父さん・お母さんが、自分の心と体を整えはじめたときなんです。
育て方が悪かった、という話ではありません。むしろ逆です。自分を責めながら頑張り続けている親ほど、心と体の余力が尽きています。
親が整って、まなざしが変わると、家の空気が変わります。家の空気が変わると、子どもは安心して、自分の力で動きはじめます。
私は、その子を「困った子」ではなく、「困っている子」だと思っています。同じ子を、別の言葉で見る。そこから、たいていのことが変わりはじめます。
まず、親が自分を整える。家の空気から変わっていく。
ここまでできていれば、大丈夫です
- 「頑張りが足りない」ではなく、「材料が足りないのかも」と考えられた
- 朝ごはんに、たんぱく質のおかずを一品足してみた
- 親である自分の食事と眠りも、見直してみた
- 「困った子」ではなく、「困っている子」と見られた
よくある質問
何から食べ方を変えればいいですか?
まずは、朝ごはんにたんぱく質を一品。卵、納豆、魚、肉など、その子の手のひら1枚分くらいが目安です。一度にたくさん変えるより、ひとつずつ続けることを大切にしてください。
お肉やお魚なら、手のひら1枚分。卵や大豆、乳製品も合わせると、毎食その子の両手のひらに乗るくらいが目安です(1日では、体重1kgあたり1〜1.5g)。
親が先に整う、といっても余裕がありません
余裕がないときこそ、大きなことは要りません。自分の朝ごはんを抜かない、少し早く寝る。それだけでも十分です。親の土台が少し整うだけで、子どもへのまなざしは変わっていきます。
栄養を整えても、変わらない気がします
変化は、ゆっくり、地味なところから出てきます。「朝、起きられた日」「崩れずにすんだ場面」を、カレンダーに小さく印をつけてみてください。数か月たって振り返ると、増えていることに気づくことがあります。体調で気になることがあるときは、医療機関に相談してください。
今日からできるワンアクション
今日は、ひとつだけ。
明日の朝ごはんに、卵か納豆を一品、足してみませんか。 子どもの分と、自分の分も。
頑張っている子どもと、頑張っているあなたに、まず材料を。完璧じゃなくて大丈夫。ちりつもで、一緒にやっていきましょうね。
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LifeCrescendo が目指しているのは、困りごとが消えることだけではありません。栄養で体と心の土台を整え、その先で、子どもとご家族が「楽しく生き続ける」ところまで、一緒に歩むこと。いまの困りごとから、1つ、2つずつで大丈夫です。(私たちが大切にしていること)
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※ ここでお渡しするのは、家庭での教育と実践のサポートです。診断や治療は、医療機関の役割です。
この記事をお届けした人

ちあき
心と体の栄養カウンセラー | ライフクレッシェンド株式会社 代表
── ライフコーディネーターとして、ご家族の食卓と、毎日の選択の隣にいます
特別支援学校の教員でした。教えていたのは、音楽です。言葉にならない声を、聞き取る仕事でした。その聞き取り方を、いちばん近いところで試されたのが、わが子の子育てです。わが子の発達に悩み、「私の愛し方が足りないのだろうか」と自分を責めた日々もありました。転機は、体の土台を整える「栄養」でした。
メロディーは、その人のもの。私が変えるのは、リズムのほう。
小児外科専門医のクリニックで、子どもと家族の栄養カウンセリングを重ねてきました。いまも毎日、現場にいます。2019年の秋からは、地域の親子ひろばなどで、ベビーマッサージ・タッチケアの教室も開いています。
弘前大学 教育学部 障害児教育課程卒。特別支援学校教諭一種免許(知的障害・肢体不自由・病弱)、中学校・高校 音楽教諭一種免許。オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパート(ONE)認定。『7つの習慣®』実践会認定ファシリテーター。3児の母。
▼ 日々の気づきは、Xで
ちあき|こどもの栄養カウンセラー×3児の母🌱 @LifeCrescendoC
