この記事を書いた人
栄養カウンセラー ちあき
小児外科専門医 小森広嗣 監修
測ってみたら37.8℃。でも、本人はけろっとして元気。保育園から「38℃あります」と呼ばれて迎えに行ったら、家に帰るころには36℃台——そんな経験、ありませんか。
先にお伝えすると、赤ちゃん・子どもは、体温を調節する力がまだ育っている途中なので、着せすぎや暖房、抱っこだけでも、体温がすぐ上がるんです。 だからこそ、体温計の数字だけでなく、手で触れて確かめることが大切。着せすぎ・脱水・熱中症に気づくおうちのチェックと、具合が悪いときの水分のとり方をまとめました。
この記事でわかること
- 子どもの体温が上がりやすい理由と、着せすぎのチェック
- 脱水・熱中症のサインと、吐くときの水分のとり方
- 受診したほうがいいサイン
子どもの体温は、どうして上がりやすいの?
子どもは大人より代謝が盛んで、もともと体温が高め。そのうえ、体温を調節する力は、まだ育っている途中です。だから、まわりの環境の影響をそのまま受けて、体温が上がったり下がったりしやすいんですね。
寒いからと服を着込んで、ほかほかに抱っこされたあとで測ると、それだけで37℃台後半になることもあります。数字が高いときは、まず服を1枚脱がせて、少し涼しいところで落ち着いてから、もう一度測ってみる。それでも高いかどうかを見てみてくださいね。
まず1枚脱がせて、落ち着いてから測り直す。
「暑い」と言えない子は、泣いて伝えている
私は東北の出身で、子どもの頃、冬は長袖を2枚、ももひき、もこもこのズボン、さらに上着——まるで雪だるまのように着込まされていました。少し動くだけで暑いのに、その「不快」が「暑い」ということだと、うまく言葉にできなかったんです。それで、かんしゃくを起こしていたのを覚えています。
小さな子は、「暑い」をまだ言葉にできないことがあります。急にぐずる、泣く、かんしゃくを起こす——それが「暑い」のサインのこともあるんです。そんなときは、まず服を着せすぎていないか、体が熱くなっていないかを見てあげてください。
ぐずったら、まず着せすぎを疑う。
着せすぎは、背中に触れて確かめる
いちばんわかりやすいのは、背中に手を入れてみることです。
- 背中がしっとり汗ばんでいる→ 着せすぎ。1枚脱がせて、汗をふいて、着替えを
- 背中は温かいのに、手足だけ冷たい→ 手足は冷えやすい場所。手のひらで包んで、さすって温める
- 服が汗でぬれている→ そのままだと冷えて、肌荒れの原因にも。着替えを
大人の「寒そう」という感覚で着せると、子どもには暑すぎることが多いもの。小学校に上がる前の子は、とくに大人が気にかけてあげてくださいね。小学生になると、「朝は寒いけど、昼は暑いから上着はいらない」と自分で言うようになります。
背中に手を入れて、汗と冷えをチェック。
冬も、水分を忘れずに
冬は、のどの渇きを感じにくく、水分をとらなくなりがちです。でも、暖房の効いたお店や電車の中で厚着のままいると、気づかないうちに汗をかいて、脱水につながることもあります。
おしっこの色が濃くなっていないか、回数が減っていないか、ときどき見てあげましょう。こまめに、少しずつ。
おしっこの色で、水分チェック。
吐いているとき、水分はどうとる?
胃腸炎などで吐いているとき、いちばん心配なのは脱水です。のどが渇いて一気にがぶ飲みすると、また吐いてしまうことが多いんです。
- 最初はスプーン1杯くらいから。吐かなければ、5〜15分おきに少しずつ増やす
- 飲み物は、経口補水液がいちばん。飲みにくければ、麦茶や、子どもが飲めるものから
- 「のどが渇くけど、ちょっとずつね」と声をかけて、そばで見守る
- 食べられるようになったら、おかゆやうどんなど、お腹にやさしいものを少しずつ。牛乳などの乳製品は、しばらく控えめに
一気に飲まず、スプーン1杯から少しずつ。
熱中症は、家の中でも起こる
熱中症は、炎天下の外だけでなく、暑い部屋の中でも起こります。
わが家の長男が赤ちゃんだったころ、エアコンのない家で過ごしていて、熱中症になってしまったことがあります。母乳を飲まない、飲んでもすぐ吐く。病院に連れて行ったら、やはり脱水になっていて、点滴をしてもらいました。大人が「これくらいなら大丈夫」と思う暑さでも、赤ちゃんの体には負担が大きいんだと、身をもって知りました。
温度・湿度・風通し。エアコンを上手に使い、風がこもるときは扇風機で空気を動かしてください。「あれ、暑いかも」と思ったら、涼しい場所で休ませて、水分をとらせる。それで落ち着かず、ぐったりしているときは、すぐに受診を。
暑い部屋も、熱中症の場所になる。
寒くても、ほんの少し外へ
寒い日は外に出るのも大変ですが、体を動かすことは、子どもの体の力を育てます。10分でもいいので、外の空気にふれて、思いきり体を動かす時間をつくってあげてくださいね。帰ったら、背中の汗チェックと着替えを忘れずに。
ここまでできていれば、大丈夫です
- 体温が高いときは、1枚脱がせて落ち着いてから測り直している
- 背中に手を入れて、汗ばみや冷えを確かめている
- おしっこの色や回数で、水分が足りているか見ている
- 吐いているときは、スプーン1杯から少しずつ飲ませている
- 暑い日は、室内でも温度・湿度・風通しに気をつけている
こんなときは、すぐ医療機関へ
- ぐったりして、横になったまま起き上がれない
- 8時間以上、おしっこが出ていない
- 飲んでもすぐ吐いてしまう、どう工夫しても飲めない
- 唇や口の中がかわいている、泣いても涙が出ない
- 生後3か月未満で38℃以上の熱がある
- けいれんがある、意識がぼんやりしている、呼吸が苦しそう
夜間や休日で、受診したほうがいいか迷うときは、子ども医療電話相談(#8000)に電話して相談できます。
よくある質問
熱があるのに元気です。様子をみていい?
着せすぎや暖房で体温が上がっていることもあります。1枚脱がせて、涼しいところで落ち着いてから測り直してみてください。元気で、水分がとれていて、おしっこも出ていれば、様子をみることも多いですが、上の「すぐ医療機関へ」に当てはまるときは受診を。
経口補水液を嫌がって飲みません
味が苦手な子もいますよね。冷やすと飲みやすくなることもあります。どうしても飲めないときは、麦茶や、子どもが飲めるものを少しずつでかまいません。飲めない状態が続くときは、受診してください。
冬でも脱水になる?
なります。冬は水分をとる量が減りやすく、暖房の効いた場所で厚着のまま汗をかくこともあります。おしっこの色で、ときどき確かめてくださいね。
今日からできるワンアクション
今日は、ひとつだけ。
今日、子どもを抱っこしたとき、そっと背中に手を入れて「汗ばんでいないかな」と確かめてみませんか。
体温計より先に、あなたの手のひらが、子どもの体の声に気づいてくれます。
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LifeCrescendo が目指しているのは、困りごとが消えることだけではありません。栄養で体と心の土台を整え、その先で、子どもとご家族が「楽しく生き続ける」ところまで、一緒に歩むこと。いまの困りごとから、1つ、2つずつで大丈夫です。(私たちが大切にしていること)
栄養カウンセラーのちあきが、家庭で続ける心と体の栄養のヒントを、LifeCrescendo の公式LINEでお届けしています。
※ ここでお渡しするのは、家庭での教育と実践のサポートです。診断や治療は、医療機関の役割です。
参考にした資料
この記事をお届けした人

ちあき(小森 千明)
元・特別支援学校教諭 | 栄養カウンセラー
── ライフコーディネーターとして、ご家族の食卓と、毎日の選択の隣にいます
特別支援学校の教員でした。教えていたのは、音楽です。言葉にならない声を、聞き取る仕事でした。その聞き取り方を、いちばん近いところで試されたのが、わが子の子育てです。
メロディーは、その人のもの。私が変えるのは、リズムのほう。
小児外科専門医のクリニックで、栄養カウンセリングを重ねてきました。いまも毎日、現場にいます。
弘前大学 教育学部 障害児教育課程卒。特別支援学校教諭一種免許(知的障害・肢体不自由・病弱)、中学校・高校 音楽教諭一種免許。オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパート(ONE)認定。『7つの習慣®』実践会認定ファシリテーター。3児の母。
▼ 日々の気づきは、Xで
ちあき|こどもの栄養カウンセラー×3児の母🌱 @LifeCrescendoC
