赤ちゃんとの手遊び歌でタッチケア。げんこつ山・ひげじいさんと、絵本で楽しむ朝・昼・夜のふれあい

栄養カウンセラー ちあきこの記事を書いた人
栄養カウンセラー ちあき
小児外科専門医 小森広嗣 監修

赤ちゃんと何をして遊べばいいんだろう。歌はいくつか知っているけれど、気づけば「いないいないばあ」ばかり……。そんなふうに思ったこと、ありませんか。

先にお伝えすると、いつもの手遊び歌が、そのままタッチケアになるんです。 赤ちゃんの手を包んで、ゆっくり歌いながら、体に触れていく。私は元・音楽の教員で、タッチケアの講師もしていますが、手遊び歌は、歌と、触れることと、言葉が一度にそろう、とっておきのふれあいだと感じています。

この記事でわかること

  • 「げんこつ山のたぬきさん」「ひげじいさん」を、赤ちゃんのタッチケアにする触れ方
  • 手遊び歌で、赤ちゃんの体と心に届くもの
  • スキンシップ絵本で楽しむ、朝・昼・夜のふれあい

手遊び歌をタッチケアにするコツは?

  • 赤ちゃんの手を、大人の手で包む:赤ちゃんの関節はまだやわらかいので、大人が動かすときは、包んでそっと
  • ゆっくり歌う:ふだんの速さより、ずっとゆっくりで大丈夫
  • 最後は、ぎゅっ:歌の終わりに、ぎゅっと抱きしめる

お座り前の赤ちゃんはあおむけのまま、お座りができる子はお母さんのひざの上で。お兄ちゃん・お姉ちゃんは、お母さんのまねをしながら一緒に。

包んで、ゆっくり、最後にぎゅっ。

「げんこつ山のたぬきさん」で、体を知る

  1. 「げんこつやーまのたぬきさん」:赤ちゃんの手をグーにして包み、ゆっくりトントン
  2. 「おっぱいのんで、ねんねして」:赤ちゃんの手をパーにして、パクパク。手のひらを両手でそっと包んで、ねんね
  3. 「だっこして」:胸からお腹へ、手のひらでなでおろす
  4. 「おんぶして」:背中を、上から下へなでおろす
  5. 「またあした」:両手を持って、ゆらゆら。最後に、ぎゅっ

赤ちゃんは、まだ自分の体がどこにあるのか、よくわかっていない時期。胸やお腹、背中をなでおろしてもらうことで、「ここに自分の体がある」と感じていきます。そして最後に、大好きなお母さんにぎゅっとされる。月齢が上がって笑うようになったら、飽きるくらい何度でもしてあげてくださいね。

歌いながら、なでて、体を知る。

「トントントントンひげじいさん」で、顔に触れることに慣れる

この歌は、顔に触れることに慣れるのにぴったりなんです。離乳食のときに口のまわりを拭く、歯みがきをする——顔まわりを触られるのを嫌がる赤ちゃんも、遊びの中で触れられると、ぐっと受け入れやすくなります。

  1. 「トントントントン」:赤ちゃんの手を持って、上下にトントン
  2. 「ひげじいさん」:赤ちゃんの手をあごに。届かなければ、お母さんの手でそっとあごに触れる
  3. 「こぶじいさん」:ほっぺを、お母さんの手のひらでむぎゅっと包む
  4. 「天狗さん」:鼻の頭を、指先でちょん
  5. 「めがねさん」:お母さんの手でめがねを作って、目のまわりにそっと
  6. 「手は上に」:赤ちゃんの手を、ばんざい
  7. 「ひらひらひら」:ゆっくり手を下ろす
  8. 「手はお膝」:届かないときは、お腹に手のひらを当てて温める

顔はとても敏感な場所。強く触らず、指の腹や手のひらで、ふわっと触れるくらいで十分です。

遊びの中なら、顔に触れても笑顔。

手遊び歌で、何が育つの?

手遊び歌は、赤ちゃんにとって「一石何鳥」にもなる遊びなんです。

  • 触れられる安心:大好きな人の手のぬくもりが、たっぷり届く
  • 体を知る:なでられた場所から、自分の体の形を感じていく
  • 言葉と音楽:くり返しのリズムと言葉が、耳から入っていく
  • やりとり:次はどこに触れるかな、と待つ楽しさ

決まった歌でなくても大丈夫。お母さんが子どもの頃に歌ってもらった歌で、どうぞ。

歌と、ぬくもりと、言葉を一度に。

絵本でも、タッチケアができる

絵本は、「ちゅ」「こちょこちょ」「ぎゅ」のように、言葉にしにくい感覚を擬音語であらわしていることが多く、タッチケアにとても向いています。目で見て、耳で聞いて、肌で感じる。赤ちゃんも、2〜3歳の子も、一緒に楽しめます。

私がベビーマッサージの資格をとるときに学んだ、皮膚と心の研究をされている山口創先生(桜美林大学)が監修した『専門家と作ったスキンシップ絵本』(はるな檸檬 作・絵)は、朝・昼・夜の3冊に分かれています。絵本がなくても、同じ流れで触れてみてくださいね。

朝は、ゆっくり目覚める「ちゅ」

朝は、いきなり起こさず、手や腕をそっとなでながら「おはよう」。腕などの肌には、ゆっくりなでられると心地よさを感じる神経があるといわれています。首の横をやさしくなでたり、お腹に「ぶーっ」と息を吹きかけて笑わせたり。楽しく目が覚めたら、最高ですよね。

昼は、くすぐって遊ぶ「こちょこちょ」

活動的な昼間は、くすぐり遊び。足の裏から「トコトコ」と指でよじ登って、わき腹をこちょこちょ。毎回同じ順番ではなく、ときどき予想と逆にすると、子どもは大喜びします。

夜は、興奮させない「ぎゅ」

寝る前のポイントは、興奮させないこと。ほっぺをすりすり、頭をなでて「いい子だね」、お腹もゆっくり。時間を忘れるくらいの、ゆっくりした速さで触れていきます。最後に背中をトントン、手をぎゅっ、体ごとぎゅっ。だんだん、眠りの世界へ。

朝はゆっくり、昼は楽しく、夜はもっとゆっくり。

ここまでできていれば、大丈夫です

  • 手遊び歌を、ひとつ、ゆっくり歌える
  • 赤ちゃんの手は、大人の手で包んで動かしている
  • 顔に触れるときは、ふわっとやさしく
  • 寝る前は、ゆっくり、興奮させない触れ方にしている
  • 嫌がったら、無理せずやめている

よくある質問

何か月から手遊び歌をしていい?

生まれてすぐから、歌いかけは楽しめます。手を包んで動かす手遊びは、首がすわる3〜4か月ごろからがおすすめ。月齢ごとの触れ方は、赤ちゃんの月齢別ふれあい遊びとタッチケアにまとめています。

歌が苦手です

上手に歌えなくて大丈夫です。赤ちゃんにとっては、お母さん・お父さんの声が、いちばん安心できる音。リズムをとるように、語りかけるようにでも、十分伝わりますよ。

顔を触られるのを、すごく嫌がります

無理に触らなくて大丈夫です。まずは手や腕など、嫌がらない場所から。遊びの中で少しずつ顔の近くへ。強く嫌がる状態が続いて暮らしに困るときは、健診などで相談してみてくださいね。

今日からできるワンアクション

今日は、ひとつだけ。

今日、赤ちゃんの手を両手で包んで、「げんこつ山のたぬきさん」をいつもの半分の速さで歌ってみませんか。最後は、ぎゅっ。

歌って、触れて、笑い合う。その数分が、赤ちゃんにとって、いちばんの「楽しい」になります。

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この記事をお届けした人

栄養カウンセラー ちあき

ちあき(小森 千明)
元・特別支援学校教諭 | 栄養カウンセラー
── ライフコーディネーターとして、ご家族の食卓と、毎日の選択の隣にいます

特別支援学校の教員でした。教えていたのは、音楽です。言葉にならない声を、聞き取る仕事でした。その聞き取り方を、いちばん近いところで試されたのが、わが子の子育てです。

メロディーは、その人のもの。私が変えるのは、リズムのほう。

小児外科専門医のクリニックで、栄養カウンセリングを重ねてきました。いまも毎日、現場にいます。

弘前大学 教育学部 障害児教育課程卒。特別支援学校教諭一種免許(知的障害・肢体不自由・病弱)、中学校・高校 音楽教諭一種免許。オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパート(ONE)認定。『7つの習慣®』実践会認定ファシリテーター。3児の母。

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ちあき|こどもの栄養カウンセラー×3児の母🌱 @LifeCrescendoC