この記事を書いた人
栄養カウンセラー ちあき
小児外科専門医 小森広嗣 監修
こんにちは、『7つの習慣®』実践会認定ファシリテーターのちあきです。
朝から「早くして!」、何かあればすぐきょうだいげんか。正直、うんざりする日もあります。でも、子どもの寝顔を見ると、「ああ、幸せだな」とほっとする。
これ、わが家の毎日なんです(笑)。
人生いろいろあると、いろいろな本を読み漁りたくなるんですよね。その中で最近出会ったのが、仏教の「六道輪廻(ろくどうりんね)」という考え方でした。読んでいくうちに、「あ、私、一日の中で六道をぐるぐる回っているかもしれない」と思ったんです。
今回は、この六道を、私がずっと大切にしている『7つの習慣』の「パラダイム」と重ねながら、子育ての中で迷ったときの手がかりとして、一緒に見ていけたらと思います。
この記事でお伝えすること
- 六道を「死んだ後の世界」ではなく「いまの心の中」として見る
- 『7つの習慣』のパラダイム=私たちは「色眼鏡」を通して世界を見ている
- 子育てに出てくる5つの道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・天上)と、そこからの戻り方
- 心にスペースを置きやすくする、体の側からの整え方
- 一日の中でぐるぐる回っていい。大切なのは「いま、どこにいるか」に気づくこと
六道は「死んだ後の世界」だけではない
六道は、6つの道と書きます。仏教では、地獄道・餓鬼道(がきどう)・畜生道・修羅道・人間道・天上道の6つの世界が説かれているそうです。
一般的には、「死んだ後に、どの世界に生まれ変わるのか」というお話として知られているかもしれません。でも、いろいろな解釈があって、生きているいまの私たちの心の中にも、すでに六道があるという見方もあるんです。
今日はこちらの見方でお話しします。子育てをしていると、一日の中でも、この6つの世界を行ったり来たりしている。そう感じることが、本当によくあるんです。
同じできごとでも、見ている世界は違う
ここで、『7つの習慣』のパラダイムを復習させてください。
パラダイムとは、簡単に言うと私たちが物事をどのように見ているかということです。私たちは、できごとそのものを見ているつもりでも、実際には自分の価値観や経験、思い込みという「フィルター」を通して世界を見て、判断しているんですよね。
たとえば、うちの子が学校に行かない、行けない時期がありました。
そのとき、私の見方しだいで、「どうしてうちの子だけ、普通にできないんだろう」と見ることもできます。逆に、「この子はいま、何を感じているんだろう」「この経験から、何を学ぼうとしているんだろう」と見ることもできるんです。
「学校に行かない」という事実は同じ。でも、見ている世界はまったく違います。
この「見ている世界」が、六道とすごくつながっている。そう気づいたところから、今回のお話が生まれました。
地獄道:「なんでうちの子ばかり」
地獄道は、怒りや苦しみ、憎しみに心が奪われている世界です。
子育てには関係なさそうに聞こえますよね。でも、こんな気持ちになったことはありませんか?
学校でトラブルがあった。友達とうまくいかない。先生から何か言われてしまった。病気になってしまった。発達や学習のことで悩んでいる。周りを見ると、みんな普通に暮らしているように見えて、「なんでうちだけ?」「どうしてこの子ばっかり?」と思ってしまう。
そうすると、どんどん「うちだけが不幸」という色に染まっていくんです。これが、心の中の地獄なのかもしれません。
辛いものは、辛いんです。だから、無理に「幸せだと思いましょう」ということではないんですよね。
ここで助けになるのが、第1の習慣「主体的である」です。起きるできごとは、選べません。でも、そのできごとに「どう向き合うか」は、自分で選べます。
「なんで、なんで、うちの子ばかり」と問い続けるのか。それとも、「私はこの状況で、何ができるんだろう」と問い直すのか。問いを変えると、見える世界が少しずつ変わっていきます。
餓鬼道:「もっとできるはず」
次は餓鬼道。求めても求めても、満たされない世界です。
これ、意外と子育てあるあるなんです。
テストで80点を取ったら、「100点取れたんじゃない?」。サッカーの試合に出られたら、「次はレギュラーになってほしい」。学校に行けるようになったら、「次は宿題、ちゃんとできるかな」。
子どものためと思っているつもりでも、いつのまにか、いまあるものが見えなくなってしまうんですよね。
しかも、子どもにだけではないんです。「もっといいお母さんにならなきゃ」「もっといい家庭にしなきゃ」。親自身も、もっともっとの餓鬼道に入り込んでいることがあります。
ここで思い出したいのが、『7つの習慣』の豊かさマインドです。足りないものではなく、すでにあるものに目を向けてみる。
- 今日、子どもがいっぱい笑って過ごせた
- 一緒に「ご飯おいしいね」と言えた
- 「ただいま」と、怪我なく無事に帰ってきた
この「ある」に目を向けると、「もっと、もっと」から、少しずつ離れていけるかもしれません。
畜生道:イライラして、カッと反応してしまう
畜生道は、本能や欲求に流されてしまう世界です。
子どもの行動に「なんでこうするの!」と腹が立って、「いい加減にしなさい!」と怒ってしまう。あるいは、疲れ切って「もう好きにすれば」と手放したくなってしまう。誰にでもあることなんですよね。
最近、わが家でもありました。10年以上大事に使っていた、ガラスのフライパンの蓋。うちの子がつまみを押そうとして手を滑らせ、ガシャーンと割ってしまったんです。
一瞬、「いいやつなのに……」と思いました。そして、「あ、やばい。いま私、何に反応したんだろう」と。
『7つの習慣』では、刺激と反応のあいだには、スペースがあると考えます。そのスペースで、反応を選べるんです。
あのとき私が選べたのは、怒ることか、まず安全を確かめることか。「怪我がなくてよかった。もう少し慌てないで、ゆっくりやろうね」。そう声をかけられたのは、ほんの一瞬、スペースを置けたからでした。
正直、毎回できるわけではありません(苦笑)。でも、「選べる」と知っているだけで、畜生道から一歩戻ってこられる気がします。
ここで、子どもの心と体の栄養カウンセラーとして、ひとつ付け加えさせてください。
カッとなってしまった日を振り返ると、寝不足だったり、おなかがすいていたり、朝ごはんをほとんど食べずに出かけていたり。そんな日だったことはありませんか。子どもも、大人も同じなんです。
心の持ち方だけで、なんとかしようとしなくていいんですよね。食べるもので体が整ってくると、心にもスペースを置きやすくなる。「食事から体へ、体から心へ」。私が心と体の栄養を一緒にお伝えしているのは、そのためなんです。
修羅道:比べてしまう世界
修羅道は、争いや比較の世界です。私自身、修羅の大魔王になりそうなところなんですけど(笑)。
子育てをしていると、こんな声が耳に入ってくること、ありませんか。「〇〇ちゃん、もうトイトレ終わったんだって」「〇〇くん、レギュラーらしいよ」。SNSにも、「全国大会に出ました」「〇〇に合格しました」と、情報がどんどん流れてきます。そうすると、「我が家って」「うちの子って」と思ってしまうこともありますよね。
反対に、「うちの子は、ほかの子より進んでいる」と、下を見て安心することもあるかもしれません。
でも、上を見て落ち込むのも、下を見て安心するのも、どちらも比較というパラダイムの中にいるんですよね。「羨ましいな」も「すごいでしょ」も、見ているのはこの子自身ではなく、ほかの子と比べた「私」の物差しなんです。
この子は、この子の人生を生きている。そこに、そっと戻ってこられたらと思います。
それから、これは大人の私たちにも言えることで。仕事がうまくいくと、だんだん「慢心」が顔を出して、足をすくわれることもあるんですよね。私も気をつけようと思っています。
天上道:「うまくいってる」も、永遠ではない
そして最後が天上道。幸せで満たされる世界です。
天国のようで、いいところに聞こえますよね。子どもが学校に行けるようになった。普通に勉強もできている。家族の仲もいい。「幸せだな」と思えるのは、本当に素晴らしいことです。
でも、六道輪廻の中では、天上界さえも永遠ではないとされているんです。
昨日までうまくいっていても、明日はどうなるか分からない。うまくいっているから「この子はもう大丈夫」とも限らないし、反対に、うまくいっていないから「人生お先真っ暗」というわけでもないんです。
いま、私も自分に言い聞かせているところです。状態は、雲のように毎日移り変わります。子どもも変わるし、親も変わる。思い通りにはならないからこそ、その中で「どう選び、どう生きていくか」が大切になるんですよね。
ぐるぐる回っていい。気づけたら、それでいい
はじめにお話ししたとおり、わが家は毎日にぎやかです。
うんざりしそうになったとき、「私はいま、家族をどんな色眼鏡で見ているかな」と、少しスペースを置いてみるんです。
騒がしい家族なのか。それとも、一人ひとりが一生懸命、自分の気持ちを表現できている家族なのか。問題のある家族なのか。それとも、成長の途中にある家族なのか。
朝は地獄、昼は修羅、夜は餓鬼。そして寝顔を見て天上。私たちはきっと、一日の中でぐるぐる回っています。それは、人として当たり前のことなんですよね。
大切なのは、回らないことではなく、「あ、いま私、こういう見方になっていたな」と気づける力を持っておくこと。六道は、そのための小さな地図になってくれる気がしています。
迷ったときの目安を、置いておきますね。
- 地獄道:「なんでうちの子ばかり」→ 戻る問い「私はこの状況で、何ができる?」
- 餓鬼道:「もっとできるはず」→ 戻る問い「今日、すでにあるものは何?」
- 畜生道:カッとなって反応 → 戻る問い「いま、私は何に反応した?」
- 修羅道:よその子と比べる → 戻る問い「この子は、この子の人生を生きている」
- 天上道:「もう大丈夫」と油断 → 戻る問い「明日も変わる。だから今日を大切に」
番組の最後に、ナビゲーターの水野さんが「こういう考え方を持っておくだけで、救いになりますよね」と話してくれました。本当にそうなんです。
今日からできる、小さな一歩
今夜、子どもが眠ったあとに、ひとつだけ自分に聞いてみませんか。
「今日の私は、どの道にいる時間が長かったかな?」
答えが地獄でも修羅でも、大丈夫です。気づけたこと自体が、もう一歩戻ってきている証拠なんです。
完璧な親でいる必要はありません。ぐるぐる回りながら、それでも子どもの寝顔の前でほっとできる。そんな毎日を、一緒に重ねていきましょうね。
ここでお渡しするのは教育と実践のサポートです。診断や治療は医療機関の役割です。
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この記事をお届けした人
ちあき(小森 千明)
元・特別支援学校教諭 | 栄養カウンセラー
── ライフコーディネーターとして、ご家族の食卓と、毎日の選択の隣にいます
特別支援学校の教員でした。教えていたのは、音楽です。言葉にならない声を、聞き取る仕事でした。その聞き取り方を、いちばん近いところで試されたのが、わが子の子育てです。
メロディーは、その人のもの。私が変えるのは、リズムのほう。
小児外科専門医のクリニックで、栄養カウンセリングを重ねてきました。いまも毎日、現場にいます。
弘前大学 教育学部 障害児教育課程卒。特別支援学校教諭一種免許(知的障害・肢体不自由・病弱)、中学校・高校 音楽教諭一種免許。オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパート(ONE)認定。『7つの習慣®』実践会認定ファシリテーター。3児の母。
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ちあき|こどもの栄養カウンセラー×3児の母🌱 @LifeCrescendoC
