「気づけば一日が終わっている」お母さんへ|『7つの習慣』第3の習慣に学ぶ、緊急じゃないけど大切な時間の守り方

夜、やっと子どもを寝かしつけて、ふうっと息をつく。そこで「今日も、自分のための時間ってゼロだったな」と気づく——そんな夜はありませんか。

こんにちは、『7つの習慣®』実践会認定ファシリテーターのちあきです。

実は今日お話しするテーマ、私が一番できていない、一番苦手とする分野なんです。『7つの習慣』の第3の習慣、「最優先事項を優先する」。番組で一緒に本を読み進めているのですが、このページだけ、線も付箋も一つもありませんでした。きっと、無意識のうちに避けていたんだと思います(笑)。

でも、だからこそ、同じように「毎日追われている」と感じているお母さんに、横に並んでお伝えできることがある気がして。今日は、その苦手なところを一緒にのぞいてみたいんです。

なぜ、いつも時間に追われてしまうのか

本の中に「時間管理のマトリックス」という図が出てきます。私たちの毎日を、次の四つに分けて考えるものです。

・第1領域:緊急で、重要なこと(締め切り、体調不良への対応、待ったなしの家事)
・第2領域:緊急ではないけれど、重要なこと(体づくり、家族との時間、学び)
・第3領域:緊急だけれど、重要ではないこと(知らない番号からの電話、気の進まないお付き合い)
・第4領域:緊急でも重要でもないこと(だらだら見るスマホやテレビ)

追われている毎日って、たいてい第1領域の「火消し」に追われているんですよね。目の前の緊急に一日中対応して、へとへとになって、気づけば夜。それが次の日も、その次の日も続くと、だんだん「私は何のために、こんなに走っているんだっけ」が分からなくなってきます。

そして疲れた心の逃げ場になりやすいのが、第4領域。私も、寝る前にスマホでYouTubeをだらだら見て、「あれ、一時間経ってる」なんてしょっちゅうです。その時間が自分の肥やしになったかというと……正直、浪費だったな、と思うことのほうが多いんですよね。

「緊急じゃないけど大切なこと」を、先に少しだけ

では、どうすれば毎日の火消しが減っていくのか。本が大切だと言っているのが、二つ目の「第2領域」です。緊急ではないけれど、自分の土台をつくってくれること。

たとえば私にとっては、犬の散歩がそうなんです。正直、毎日はしんどい。「これは第1領域、やらなきゃいけないこと」と思うと、義務でどんどん苦しくなる。でも「自分がピンピンコロリで長生きするための、体づくりの時間」と思い直すと、これは第2領域に変わるんですよね。行ける日は、ちゃんと歩く。同じ散歩でも、意味づけが変わるだけで、心の重さが違ってきます。

主人と二人でお茶を飲む時間も、子どもの気持ちをちゃんと聞くためにデパートでケーキを食べて帰ってくる時間も、読書も、みんな第2領域。今すぐやらなくても、誰にも怒られない。でも、これを少しずつ蓄えておくと、不思議と第4領域のだらだらが減って、心が整って、緊急事態そのものが少なくなっていくんです。火が出てから消すのではなく、火が出にくい暮らしにしていく、というイメージでしょうか。

自分の体を整える時間も、第2領域なんです

ここで一つ、栄養カウンセラーとしても付け加えたいことがあります。

「ちゃんと食べる」も、りっぱな第2領域なんですよね。

朝ごはんを抜いても、その日すぐには誰も困りません。だから真っ先に削られる。でも、材料が足りない体は、疲れやすくて、眠りが浅くて、ちょっとしたことでイライラしやすくなります。そうなると、第1領域の火消しがまた増えていく。削ったつもりが、いちばん高くついていた、ということが本当にあるんです。

夏の終わりは、暑さで食が細くなって、そうめんやアイスに寄りがちな時期でもあります。たまごを一つ、しらすをひとつまみ。それくらいのちょい足しも、立派に第2領域の投資なんですよね。

いちばん手ごわいのは「良いこと」なんです

ここからが、私が一番「胸が痛い」と思ったところです。本の中に、こんな考え方が出てきます。

最良の敵は、「良い」である。

つまり、私たちの毎日を奪っていくのは、悪いことではなくて、「そこそこ良いこと」なんですよね。緊急で、しかもちょっと良さそうな用事を片っ端から引き受けていると、本当に大切な「もっと良いこと」に手が回らなくなってしまう。

子育てでも、あるなと思うんです。子どもに喜んでほしくてお菓子を買ってあげる。その場ではいい。でも、たとえば「今日はちょっと我慢して、少しずつ貯めておこうか」と一緒に決めて、貯めたお金で本当に欲しかったものが手に入ったとき。目先の「あ、ラッキー」よりも、ずっと長く続く喜びが残るんですよね。しかも、そこまで待てたという経験のほうが、大人になっても消えずに残っていく。

目の前の「良い」に全部応えるのを、ちょっとだけ我慢する。すると、その先に「もっと良い」が待っている。分かっていても、これが本当に難しい。だから私も、まだまだ練習中なんです。

どんな自分でありたいか、に立ち返る

では、目の前のことが「本当に大切なこと」なのか、それとも「良さそうに見えるだけ」なのか。その見分け方はひとつです。

「私は、どんな自分でありたいんだっけ」と、いったん立ち返ること。

痩せたいなら、健康的な体で、家族と笑って過ごしたい——そこまで思い描くと、ついポチッと買ってしまう便利グッズが、実はそんなに大切じゃなかった、と気づけたりします。終わりを思い描いておくと、目の前のことが第2領域なのか、そうでないのかを、静かに分けられるようになるんですね。

今日からできるワンアクション

もし一つだけ、一緒にやってみたいことがあります。スマホの「スクリーンタイム」の週間レポートを、あえてオンにしておくこと。今週、自分が何時間スマホを見ていたか。数字で見えると、びっくりします(私は毎回びっくりします)。

責めるためではなくて、可視化するだけ。「この時間の一部を、第2領域にちょっとだけ回せたらいいな」。そのくらいの軽さで大丈夫です。

時間の使い方は、生まれ持った性格ではありません。あとから学べる「心の扱い方」なんですよね。

完璧じゃなくていいんです。まずは、自分の一日を俯瞰してみるところから、一緒に始めましょうね。

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この記事をお届けした人

ちあき(小森 千明)
元・特別支援学校教諭 | LifeCrescendo 代表
── ご家族の食卓と、毎日の選択の隣にいます

特別支援学校の教員でした。教えていたのは、音楽です。言葉にならない声を、聞き取る仕事でした。その聞き取り方を、いちばん近いところで試されたのが、わが子の子育てです。

メロディーは、その人のもの。私が変えるのは、リズムのほう。

小森こどもクリニックの運営統括マネージャーとして、いまも毎日、現場にいます。

弘前大学 教育学部 障害児教育課程卒。特別支援学校教諭一種免許(知的障害・肢体不自由・病弱)、中学校・高校 音楽教諭一種免許。オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパート(ONE)認定。『7つの習慣®』実践会認定ファシリテーター。3児の母。

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