この記事を書いた人
栄養カウンセラー ちあき
小児外科専門医 小森広嗣 監修
クリスマスにお正月、親戚の集まり。ごちそうが続いたあとの朝に、子どもが「お腹が重い」と言う。気づけば、うんちも何日か出ていない——冬になると、そんなことはありませんか。
先にお伝えすると、冬のお腹にやさしいのは、「温める」「食卓で整える」「食べすぎた翌日は休ませる」「体を動かす」の4つなんです。 どれも特別なことではありません。毎日の小さな習慣が、家族みんなのお腹を守ってくれます。
この記事でわかること
- 冬にお腹が重くなりやすい理由
- お腹を温める工夫と、お腹にやさしい冬の食卓
- 食べすぎた翌日の過ごし方と、寒い日も体を動かすコツ
冬は、どうしてお腹が重くなりやすいの?
冬は、お腹にとって少し忙しい季節です。
- 体が冷えやすい:寒いと体は熱を守ろうとして、お腹の動きもゆっくりになりやすいんです
- 水分が減りやすい:夏ほど喉が渇かないので、気づくと一日あまり飲んでいない。うんちが硬くなる理由のひとつです
- 食べる機会が増える:ごちそうや甘いものが続くと、お腹はずっと働きどおしに
- 外で遊ぶ時間が減る:寒いと、どうしてもおうちにこもりがち。体を動かさないと、お腹の動きも鈍りやすくなります
「お腹が重い」「うんちの間隔があいてきた」と感じたら、この4つのどれかが重なっていないか、ちょっと振り返ってみてくださいね。原因が分かると、手の打ちようも見えてきます。
冷え・水分・食べすぎ・動かない、が重なる季節。
お腹を温めるには、何から始める?
私が毎朝続けているのが、起きてすぐの白湯です。マグカップに1杯、ゆっくり飲むと、お腹の中からじんわり温まって、「さあ、一日が始まるよ」とお腹に声をかけているような気持ちになります。
- 起きたら、温かい飲みものを1杯:大人は白湯、子どもはぬるめの白湯や麦茶を。ふーふーして飲めるくらいの温度で
- 冷たい飲みものを少し控える:冷蔵庫から出したばかりの飲みものは、常温に戻してから
- 夕ごはんに温かい汁ものを1品:お味噌汁やスープは、体が温まるうえに、水分もとれて一石二鳥です
- お腹と腰を冷やさない:腹巻きや、パジャマの上着をズボンに入れるだけでも違います
冬は喉が渇きにくい分、「温かいものを、こまめに」がちょうどいいんです。
朝の1杯と、夜の汁もの1品から。
お腹にやさしい冬の食卓は?
お腹は、毎日食べたもので動いています。冬の食卓に、次の4つを少しずつ足していきましょう。
① 水分(うんちをやわらかく保つ)
うんちの大部分は水分です。水分が足りないと、うんちは硬くなって出にくくなります。温かいお茶、汁もの、スープ、おかゆ。食事の中の水分も、ちゃんと数に入ります。
② 食物繊維(うんちのかさと、やわらかさ)
食物繊維には、うんちのかさを増やすものと、水分を抱えてやわらかくするものがあります。根菜(大根・ごぼう・れんこん)、きのこ、豆、海藻、オートミールや麦ごはん、りんごやみかん。冬においしい食材に、たくさん入っているんです。急に増やすとお腹が張ることがあるので、少しずつ、水分と一緒にね。
③ 発酵食品(お腹の環境を支える)
お味噌、納豆、ヨーグルト、ぬか漬け。お腹にすむ菌たちの暮らしを支える食べものです。毎日どれかひとつ、くらいの気持ちで。
④ たんぱく質(お腹を動かす体そのものの材料)
肉・魚・卵・大豆。お腹の壁も、腸を動かす筋肉も、たんぱく質でできています。お腹が心配なときほど「おかゆだけ」にしがちですが、食べられるようになったら、卵や鶏肉、豆腐を少しずつ戻していきましょう。
この4つをまとめて入れるなら、具だくさんの温かい汁ものがいちばんの近道です。
- 根菜ときのこのお味噌汁(水分・食物繊維・発酵食品)
- 鮭と白菜の豆乳スープ(水分・たんぱく質・食物繊維)
- 豚汁に、豆腐を足して(水分・食物繊維・発酵食品・たんぱく質)
食後に、みかんをひとつ。それだけで、4つがそろう日が増えていきます。
水分・食物繊維・発酵食品・たんぱく質を、温かい汁ものに。
食べすぎた翌日は、どうする?
江戸時代の健康の本『養生訓』(貝原益軒)には、おいしいものを前にしても、八、九分目でやめておく、という教えがあります。いわゆる「腹八分」ですね。300年ほど前の本ですが、ごちそうが続く冬にこそ思い出したい言葉です。
とはいえ、年末年始はつい食べすぎてしまうもの。そんなときは、翌日をお腹の「ひと休みの日」にしてみてください。
- おかゆ:具は少なめに、あっさり塩味で。卵を落とすと、たんぱく質も入ります
- 野菜スープ:大根・にんじん・キャベツなどを、やわらかく煮込んで
- 温かい飲みもの:白湯やお茶で、水分もしっかり
一日やさしい食事にするだけで、お腹がひと息つけます。「昨日たくさん食べたから、今日はお腹を休ませてあげようね」と家族で声をかけ合えると、子どもにとっても、自分の体を大切にする練習になりますよね。
ごちそうの翌日は、お腹のひと休みの日。
寒い日も、親子で体を動かすには?
寒いと動くのがおっくうになりますが、少し体を動かすだけで、体がぽかぽかして、お腹も動きやすくなります。
- お散歩や縄跳び:「今日は何回跳べるかな?」とゲームにすると、10分はあっという間
- おうちでジャンプ遊び:音楽に合わせてぴょんぴょん。雨や雪の日にも
- 寝る前に背中をさする:肩甲骨のあたりから腰に向かって、ゆっくり。体がゆるんで、リラックスしやすくなります
- 朝ごはんのあとに、トイレに座る時間を:食べたあとは、お腹が動き出しやすいタイミングです。出なくても大丈夫。座る習慣が、お腹のリズムをつくっていきます
運動もタッチケアも、親子でふれあう時間になります。上手にできたかより、一緒に笑えたかを大切にしてくださいね。
10分、一緒に体を動かす。
ここまでできていれば、大丈夫です
- いまの食卓に、たんぱく質・ビタミンとミネラルが、そこそこ入っている(炭水化物だけになっていない)
- 朝か夜のどちらかに、温かい飲みものか汁ものがある
- 汁ものに、根菜・きのこ・豆腐のどれかが入る日がある
- ごちそうが続いたら、次の日はお腹を休ませる日にできる
- 寒い日でも、親子で少し体を動かす時間がある
よくある質問
冬は、冷たい飲みものをやめたほうがいいですか?
完全にやめなくて大丈夫です。お腹が冷えやすい子は、白湯や温かい麦茶、スープなど、温かい飲みものを一日に何回か取り入れてみてください。
年末年始に食べすぎてしまいました。
食べすぎた翌日は、おかゆや具だくさんのスープなど、お腹にやさしいものを少なめに。体を動かして、お腹を休ませる時間をつくりましょう。
冬になると、子どものお腹の調子がくずれやすいです。
お腹を温める、水分をこまめにとる、体を動かすの3つを意識してみてください。お腹の痛みや下痢・便秘が続くときは、医療機関で相談してください。
こんなときは、医療機関で相談を
冬は、おう吐や下痢のおなかのかぜも増える季節です。吐いたり下痢をしたりしているときは、スプーン1杯くらいから、少しずつ、こまめに水分をとらせてあげてください。一度にたくさん飲むと、また吐いてしまうことがあります。
そのうえで、水分をとってもすぐ吐いてしまう、おしっこが半日ほど出ていない、ぐったりしている、うんちに血が混じる、強い腹痛が続く、高い熱が続く。 こういうときは、ご家庭で様子を見ずに、医療機関で相談しましょうね。うんちが何日も出ずにお腹が張って痛がるときや、硬いうんちで痛がることが続くときも、ご家庭だけで抱えずに相談してください。夜間や休日で迷ったときは、子どもの医療電話相談(#8000)も頼りになります。
今日からできるワンアクション
今日は、ひとつだけ。
明日の朝、家族みんなで、温かい飲みものを1杯ずつ飲んでみませんか。
そして夜のお味噌汁に、きのこか根菜をひとつかみ。冬のお腹のケアは、がんばるものではなく、毎日のちょっとした習慣なんです。お父さんお母さんが楽しそうに続けていると、子どもも自然とまねをしてくれますよ。ちりつもで、一緒にやっていきましょうね。
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LifeCrescendo が目指しているのは、困りごとが消えることだけではありません。栄養で体と心の土台を整え、その先で、子どもとご家族が「楽しく生き続ける」ところまで、一緒に歩むこと。いまの困りごとから、1つ、2つずつで大丈夫です。(私たちが大切にしていること)
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※ ここでお渡しするのは、家庭での教育と実践のサポートです。診断や治療は、医療機関の役割です。
この記事をお届けした人

ちあき
心と体の栄養カウンセラー | ライフクレッシェンド株式会社 代表
── ライフコーディネーターとして、ご家族の食卓と、毎日の選択の隣にいます
特別支援学校の教員でした。教えていたのは、音楽です。言葉にならない声を、聞き取る仕事でした。その聞き取り方を、いちばん近いところで試されたのが、わが子の子育てです。わが子の発達に悩み、「私の愛し方が足りないのだろうか」と自分を責めた日々もありました。転機は、体の土台を整える「栄養」でした。
メロディーは、その人のもの。私が変えるのは、リズムのほう。
小児外科専門医のクリニックで、子どもと家族の栄養カウンセリングを重ねてきました。いまも毎日、現場にいます。2019年の秋からは、地域の親子ひろばなどで、ベビーマッサージ・タッチケアの教室も開いています。
弘前大学 教育学部 障害児教育課程卒。特別支援学校教諭一種免許(知的障害・肢体不自由・病弱)、中学校・高校 音楽教諭一種免許。オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパート(ONE)認定。『7つの習慣®』実践会認定ファシリテーター。3児の母。
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ちあき|こどもの栄養カウンセラー×3児の母🌱 @LifeCrescendoC
