たとえば、家族と出かける前。自分はもう出発したいのに、相手はまだ準備をしている。
そんなとき、自分の段取りを基準にして、つい相手を急かしたくなることはありませんか。
こんにちは、『7つの習慣®』実践会認定ファシリテーターのちあきです。
私は、せっかちなんです。今回のPodcastでも、そうお話ししました(笑)。
だからこそ、自分と違うペースの人を見たときに、相手のことを知るより先に、自分のやり方に合わせてほしくなっていないかな、と考えます。
早く動く人。慎重に考える人。計画が得意な人。その場のひらめきが得意な人。
家族の中にも、いろいろな違いがありますよね。
その違いをなくそうとする前に、できることはないでしょうか。
今回は『スイミー』と『ブレーメンの音楽隊』を手がかりに、家族の違いを生かす関わり方を考えていきます。
スイミーは、黒いままで仲間の力になった
『スイミー』は、レオ=レオニの絵本です。小さな黒い魚が、赤い魚たちと大きな魚の形になって泳ぎ、自分はその目になることを考えます。
私がこのお話で立ち止まったのは、スイミーが、みんなと同じ赤い魚になろうとはしなかったところなんです。
自分だけ違う。その違いを持ったまま、仲間の中で役割を見つけたんですよね。
家族でも、自分と同じように動いてくれたら、話が早いのにと思う場面はあるかもしれません。でも、慎重に考える人がいるから気づけることもあります。
自分には当たり前のやり方でも、相手には別の見え方がある。
私は、そこを飛ばさずに聞けるようになりたいんです。
『7つの習慣』の第6の習慣は「シナジーを創り出す」。違いを尊重し、一人では思いつかなかった方法を一緒に探していく考え方です。
ただ、同じ意見になることを目指すと、相手の違いが邪魔に見えてしまうことがあります。違うからこそ分かることを持ち寄れたら、家族の中にも別のやり方が見つかるかもしれません。
子どもを理解する問いを、ひとつ増やす
こだわりが強い。切り替えに時間がかかる。興味のないことには、なかなか取りかかれない。
子育てでは、困っているところが目に入りやすいですよね。
私も番組でお話ししたのですが、苦手なことを全部、長所と言い換えれば解決するわけではありません。困っていることには支えが必要ですし、練習が助けになる場面もあります。
それと同時に、その子が持っている力も見ていたいんです。
たとえば、切り替えが難しいと感じる場面で、その子は何に夢中になっているのでしょう。どこで困っているのでしょう。始めやすくなる条件はあるでしょうか。
苦手を見て支えることと、力が出る場面を探すこと。その両方を持っていていい。
『7つの習慣』には、第5の習慣「まず理解に徹し、そして理解される」という考え方があります。
私は、相手を評価する前に、どんな世界を見ているのかを知ろうとする姿勢として、子育てにも持っていたいと思っています。
ブレーメンの音楽隊から考える、別々の力の合わせ方
『ブレーメンの音楽隊』では、ロバ、犬、猫、にわとりが、それぞれの力を持ち寄ります。一匹ではできないことが、集まることでできるようになるお話です。
私はこのお話から、家族や職場でも、どちらかのやり方だけにそろえなくていいのかもしれない、と考えました。
たとえば、丁寧に確認したい人と、効率よく進めたい人。
お互いに相手を変えようとすると、丁寧さも速さも、相手を責める言葉になってしまうことがあります。
そこで、必要な確認を残しながら、手順を少なくする方法を一緒に探す。チェックリストを作る、作業の順番を見直す。番組では、そんな例を挙げました。
家族でも、相手が大切にしていることと、自分が大切にしていることを、まず別々に言葉にしてみる。
すぐに答えが出なくても、お互いの大事なものが分かると、考える出発点が変わってきます。
話し合う前に、体の様子にも目を向ける
ここからは、子どもの心と体の栄養カウンセラーとして、日常に重ねて考えたいことです。
家族と意見が合わないとき、話し方や考え方に目が向きますよね。そのとき、相手も自分も、どんな体の状態だったでしょうか。
朝から食事の時間を取れたか。眠る時間はどうだったか。ここで話し合いたいと思っているけれど、相手は食事の途中ではないか。
何が原因かを決めるためではなく、目の前の人を知る手がかりとして、体の側にも目を向けたいんです。
たとえば、話し合うことをひとつにして、続きは食事を終えてからにする。暮らしの中で選べる工夫のひとつです。
お母さん自身の食事や休息も、その中に入れていいんですよね。家族を理解しようとする時間に、自分の体の様子を確かめる時間も含めておきたいと思います。
ここでお渡しするのは教育と実践のサポートです。診断や治療は医療機関の役割です。
家族の違いが気になったときの、3つの問い
番組でお話しした問いを、日常で使いやすい形に整理しました。
① 相手は、何を大切にしているのだろう。
② この違いを生かせる場面は、どこにあるだろう。
③ お互いが大切にしたいことを、両方かなえる方法はあるだろうか。
3つ全部に答えようとしなくて大丈夫です。まず、ひとつだけ。
私なら、相手を急かしたくなったときに、その人が何を大切にしているのかを聞くところから始めたいです。せっかちな自分もいますから、私も練習中なんです(笑)。
家族がみんな、同じになる必要はありません。
違いが気になったところから、その人をもう少し知ることができたら。今まで思いつかなかったやり方を、一緒に探せるかもしれませんね。
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この記事をお届けした人
ちあき
元・特別支援学校教諭 | 栄養カウンセラー
── ライフコーディネーターとして、ご家族の食卓と、毎日の選択の隣にいます。
特別支援学校で音楽を教えてきた経験と、3児の母としての日々をもとに、家庭で続けられる学びをお届けしています。『7つの習慣®』実践会認定ファシリテーター。
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