子どもが切り替えできないのはなぜ?遊びやゲームをやめられない小学生への声かけと、体の土台から整える5つのこと

栄養カウンセラー ちあきこの記事を書いた人
栄養カウンセラー ちあき
小児外科専門医 小森広嗣 監修

「もうお風呂の時間だよ」「あと5分!」——その5分が、10分、20分。最後は大泣きか、こちらが大きな声を出して終わる。毎日の「切り替え」で、親のほうがへとへとになってしまうこと、ありますよね。

先にお伝えすると、子どもの切り替えの苦手さは、わがままではなく、気持ちを切り替える脳の働きが、まだ育っている途中だからなんです。 だから、気合いや叱ることで変えるより、切り替えやすい「しかけ」と、体の土台を整えるほうが、ずっと楽になります。

この記事でわかること

  • 子どもが切り替えできない3つの理由
  • 遊びやゲームをやめられない子への、声かけと「しかけ」
  • 空腹・眠りなど、体の土台から整えること/相談の目安

子どもが切り替えできないのは、なぜ?

切り替えの苦手さには、いくつかの理由が重なっています。

  1. 脳の「ブレーキ」が育っている途中:楽しいことをやめて、次のことに移るのは、大人が思う以上に難しい力です。この力は、小学生、中学生とかけて、ゆっくり育っていきます
  2. 夢中になれる力の裏返し:ひとつのことに深く集中できる子ほど、そこから抜け出すのに時間がかかります。それは、その子の大切な力でもあるんです
  3. 体の余裕がない:お腹が空いている、眠い、疲れている。そんなときは、大人でも気持ちを切り替えにくいですよね

切り替えは、育っている途中の力。

遊びやゲームをやめられない子への、声かけ

まず、その子の世界に入る

ゲームや遊びに夢中な子に、いきなり「やめなさい」と言っても、なかなか届きません。私がよくお伝えしているのは、アドバイスはいったん横に置いて、まず「それ何?楽しそうだね」と、その子の世界に入ってみること。気持ちが受け止められると、子どもは次の話を聞く準備ができるんです。

予告は、具体的に

  • 「あと5分」より、「この面が終わったら」「この絵を描き終わったら」と区切りで
  • タイマーを、子どもと一緒にセットする
  • 「次は何をするか」も一緒に伝える(「終わったら、お風呂で一緒に遊ぼう」)

やめられた瞬間を、見逃さない

いちばん大切なのは、ここなんです。自分でやめられたその瞬間に、「今、ちゃんとやめられたね」とひと言。できたことを認めてもらえると、子どもの中に「自分でできた」が積み重なっていきます。叱られてやめた100回より、認められた1回のほうが、次につながります。

入る・予告する・やめられた瞬間を認める。

切り替えやすくなる「しかけ」

  • 一日の流れを見える化:帰宅 → おやつ → 宿題 → 遊び → お風呂、のように、絵や写真で貼っておく
  • ゲームや動画は「終わり」が見えるものを:1話ずつ・1面ずつなど、区切りのあるものを選ぶ
  • 場所を変える:「次はお風呂」なら、親が先にお風呂場へ移動して、楽しそうな声をかける
  • 選ばせる:「歯みがきとパジャマ、どっちを先にする?」と、選べる形にする

言葉で引っぱるより、流れが見える仕組みを。

体の土台から整える

切り替えがうまくいかない時間帯を見ると、夕方の空腹どきや、眠い時間に集中していることがよくあります。

  • 空腹の時間をつくらない:帰ってからのおやつに、おにぎりやゆで卵などのたんぱく質を。甘いものだけだと、エネルギーが急に上がって急に下がり、イライラしやすくなります
  • 眠りを守る:寝る1時間前から画面を遠ざけ、朝はカーテンを開けて光を浴びる
  • 体を動かす時間:外遊びや散歩で体を動かすと、気持ちの切り替えもしやすくなります

心にいきなり手を入れる前に、食事から体へ、体から心へ。下から整える順番は、かんしゃくの記事でもくわしくお話ししています。

切り替えにくい時間は、体の余裕がない時間。

ここまでできていれば、大丈夫です

  • 「やめなさい」の前に、その子の世界に一度入れている
  • 予告を「区切り」で伝え、次にすることも伝えている
  • 自分でやめられた瞬間に、ひと言かけられている
  • 一日の流れが、目に見える形になっている
  • 切り替えにくい時間帯の、空腹と眠りを見直した

よくある質問

小学生になっても切り替えができないのは、心配?

小学生でも、楽しいことからの切り替えが苦手な子はたくさんいます。学校ではがんばれていて、家ではうまくいかない、ということもよくあるんです。家は安心できる場所だからこそ、甘えが出ることもあります。

気持ちの切り替えができず、いつまでも引きずるときは?

まず「くやしかったね」「いやだったね」と、気持ちに名前をつけてあげてください。気持ちが言葉になると、少しずつ次に向かいやすくなります。落ち着いてから、背中をさする、ぎゅっとするなど、ふれることも助けになります。

切り替えができないのは、発達の特性?

切り替えの苦手さだけで、何かを決めることはできません。ただ、毎日のように長い時間パニックになる、家族がとても困っている、学校や園でも同じことが続いている、言葉や友だち関係で気になることがある、というときは、ご家庭だけで抱えずに、地域の発達の相談窓口や医療機関に相談してくださいね。

こんなときは、相談を

切り替えのたびに長い時間パニックになる、自分や人を傷つけてしまう、家族が疲れ切っている、眠りがとても浅い・いびきがひどい、急に様子が変わった。 こういうときは、医療機関や、地域の子育て・発達の相談窓口に相談しましょうね。相談することは、甘えではなく、子どもを守る大切な一歩です。

今日からできるワンアクション

今日は、ひとつだけ。

今日、子どもが自分で遊びをやめられたら、「今、ちゃんとやめられたね」と言ってみませんか。 できなかった日のことは、いったん横に置いて大丈夫です。

切り替えの力は、毎日のくり返しの中で、ゆっくり育っていきます。完璧じゃなくて大丈夫。ちりつもで、一緒にやっていきましょうね。

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LifeCrescendo が目指しているのは、困りごとが消えることだけではありません。栄養で体と心の土台を整え、その先で、子どもとご家族が「楽しく生き続ける」ところまで、一緒に歩むこと。いまの困りごとから、1つ、2つずつで大丈夫です。(私たちが大切にしていること)

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この記事をお届けした人

栄養カウンセラー ちあき

ちあき(小森 千明)
元・特別支援学校教諭 | 栄養カウンセラー
── ライフコーディネーターとして、ご家族の食卓と、毎日の選択の隣にいます

特別支援学校の教員でした。教えていたのは、音楽です。言葉にならない声を、聞き取る仕事でした。その聞き取り方を、いちばん近いところで試されたのが、わが子の子育てです。

メロディーは、その人のもの。私が変えるのは、リズムのほう。

小児外科専門医のクリニックで、栄養カウンセリングを重ねてきました。いまも毎日、現場にいます。

弘前大学 教育学部 障害児教育課程卒。特別支援学校教諭一種免許(知的障害・肢体不自由・病弱)、中学校・高校 音楽教諭一種免許。オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパート(ONE)認定。『7つの習慣®』実践会認定ファシリテーター。3児の母。

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ちあき|こどもの栄養カウンセラー×3児の母🌱 @LifeCrescendoC