すぐ「疲れた」と言う子、どうしたらいい?体の材料が足りているか、3つの目で見る

栄養カウンセラー ちあきこの記事を書いた人
栄養カウンセラー ちあき
小児外科専門医 小森広嗣 監修

公園に着いて10分。「もう疲れた、帰りたい」。

帰り道はだっこをせがみ、家に着くとソファに沈み込む。お友だちはまだ走り回っているのに、うちの子だけ、いつも早めに電池が切れてしまう——「体力がないのかな」「甘えているのかな」と、気になっている方もいると思うんです。

先にお伝えすると、すぐ「疲れた」と言うのは、体力や気持ちだけの問題ではなく、体の「材料」が足りていない合図のこともあるんです。 だから、「もっと体力をつけなさい」の前に、食卓と毎日の過ごし方を、3つの目で見てみてほしいんです。

「疲れた」は、どこから来るの?

体を動かすエネルギーは、食べたものを材料にして、体の中でつくられています。そのエネルギーづくりには、たんぱく質、鉄、ビタミンB群など、いくつもの材料が関わっているんです。

材料が足りないと、エネルギーをつくる工場の動きがゆっくりになります。すると、同じように遊んでも、ほかの子より早く電池が切れる。本人にとっては、「疲れた」がいちばん正直な言葉なんですよね。

もちろん、疲れの理由は材料だけではありません。眠りと体の動かし方も、同じくらい大事です。だからここでは、3つの目で見ていきます。

「疲れた」は、体の正直な言葉。

① 食卓:体の材料は、足りている?

まずは、いまの食卓を見てみましょう。見るのは、この3つです。

たんぱく質は、毎食ある?
肉・魚・卵・大豆(納豆・豆腐)・牛乳・チーズ。体をつくり、動かす材料の土台です。朝がパンだけ、お昼が麺だけ、という日が続いていないか。

鉄をふくむものは、ある?
赤身の肉や魚、卵、小松菜やほうれん草、あさりなど。鉄は、体のすみずみに酸素を運ぶ役目をしていて、育ちざかりの子どもは特に必要が増える時期があります。

炭水化物だけに、なっていない?
ごはん・パン・麺・甘いものだけでおなかがいっぱいになっていると、エネルギーはすぐに上がって、すぐに切れてしまいます。

偏食がある子も、大丈夫です。いま好きなもの(ブーム)の中に、たんぱく質と、ビタミン・ミネラルがそこそこ入っていれば、まずはそれでいいんです。

たんぱく質・鉄・炭水化物だけになっていないか。

② 眠り:疲れは、夜に回復できている?

体は、眠っているあいだに回復します。寝る時間が遅い、夜中に何度も起きる、朝起きられない——そんな日が続くと、昼間の疲れが抜けきらないまま、次の日が始まってしまうんです。

  • 寝る前の画面を、少し早めにおしまいに
  • 寝る前の甘いものは、軽いおにぎりや温かい豆乳に置き換える
  • 朝はカーテンを開けて、光を浴びる

朝起きられない子のお話は、こちらの記事でくわしくお話ししています。

疲れは、夜に回復するもの。

③ 動き:疲れやすいから、動かない?

「疲れやすいから、外遊びは控えめに」——そう考えたくなりますよね。でも、体を動かす時間が少ないと、かえって疲れやすい体になっていくこともあるんです。

いきなり長い時間でなくて大丈夫。短く・楽しく・毎日少しずつ。公園まで歩く、帰り道に少し遠回りする、休日に家族で外に出る。日中に光を浴びて体を動かすと、夜の眠りも深くなりやすいんですよね。

短く・楽しく・毎日少しずつ動く。

3つのうち、どこから始める?

いちばん手をつけやすいのは、①の食卓です。朝ごはんに卵をひとつ。おやつにチーズかおにぎり。夕ごはんに、肉か魚をひと品。材料が入ってくると、②の眠りも、③の動きも、少しずつついてきやすくなります。

鉄が「足りている」のと「貧血ではない」のは、実は同じことではない——というお話は、教材『からだの土台』の第4章でくわしくお話ししています。

ここまでできていれば、大丈夫です

  • いまの食卓に、たんぱく質・ビタミンとミネラルが、そこそこ入っている(炭水化物だけになっていない)
  • 毎食、肉・魚・卵・大豆・乳製品のどれかがある
  • 寝る前の過ごし方を、ひとつ見直せている
  • 「疲れた」を、甘えではなく体の合図として受け止められている

こんなときは、医療機関で相談を

「疲れやすい」の中には、ご家庭で様子を見ないほうがよいものもあります。顔色が悪い・唇や爪が白っぽい、少し動いただけで息が切れる、体重が減ってきている、微熱が続く、あざができやすい、急に疲れやすくなった。 こういうときは、食事の工夫より先に、医療機関で相談しましょうね。

今日からできるワンアクション

今日は、ひとつだけ。

明日の朝ごはんに、たんぱく質のものをひとつ、足してみませんか。 卵、チーズ、納豆、牛乳。どれでも大丈夫です。

そして1週間、夕方の「疲れた」の回数を、なんとなく数えてみてください。急に変わらなくても大丈夫。材料は、少しずつ体にたまっていくものなんです。ちりつもで、一緒にやっていきましょうね。

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この記事をお届けした人

栄養カウンセラー ちあき

ちあき(小森 千明)
元・特別支援学校教諭 | 栄養カウンセラー
── ライフコーディネーターとして、ご家族の食卓と、毎日の選択の隣にいます

特別支援学校の教員でした。教えていたのは、音楽です。言葉にならない声を、聞き取る仕事でした。その聞き取り方を、いちばん近いところで試されたのが、わが子の子育てです。

メロディーは、その人のもの。私が変えるのは、リズムのほう。

小児外科専門医のクリニックで、栄養カウンセリングを重ねてきました。いまも毎日、現場にいます。

弘前大学 教育学部 障害児教育課程卒。特別支援学校教諭一種免許(知的障害・肢体不自由・病弱)、中学校・高校 音楽教諭一種免許。オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパート(ONE)認定。『7つの習慣®』実践会認定ファシリテーター。3児の母。

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ちあき|こどもの栄養カウンセラー×3児の母🌱 @LifeCrescendoC