「よかれと思って譲ってるのに…」そのモヤモヤ、本当の”Win-Win”じゃないかも?

こんにちは!
3人の子育てをしながら、家族みんなが笑顔になる暮らしのヒントをお届けしている、ライフコーディネーターのちあきです。

「家族のため」「相手のために」と、よかれと思って自分の気持ちをちょっぴり我慢して、相手に合わせてしまうこと、ありませんか?

「みんながいいなら、それでいいよ」
「あなたがやりたいなら、私は大丈夫」

そんな風に言った後、なぜか心に小さなモヤモヤが残る…。

何を隠そう、これは、かつての私のこと。そして、今も時々顔を出す、愛すべき私の一部です。でも、もしあなたが同じような気持ちを抱えているなら、それはあなたが相手を大切に想う、優しい心の持ち主だからこそ。

今日は、そんな優しいあなたが、自分も相手も、もっともっと大切にできる、温かい人間関係のヒント、『7つの習慣』の「Win-Winを考える」というお話をお届けしますね。

この記事を読み終える頃には、「しかたなく」というモヤモヤが晴れるだけでなく、あなたと大切な人との間に、今まで以上の信頼と、思いがけない素敵な解決策が生まれる、新しい扉が開いているはずですよ。

1. そのモヤモヤは「本当のWin-Winじゃないよ」という心のサイン

「Win-Win」って聞くと、「自分も相手も得をする」「自分も勝って、相手も勝つ」みたいなイメージがありますよね。もちろん、結果としてそうなるのは、とっても素敵なことです。

でも、『7つの習慣』が教えてくれる「Win-Win」で本当に大切なのは、結果よりも、そこに至るまでの“前提”なんです。

その前提とは、「お互いが本当に望んでいることを、ちゃんと対話し、理解し合っているか?」ということ。

相手はきっとこうだろうな、と想像したり、良かれと思って「こうすればいいじゃない?」と解決策を提示したりする前に、まず、心と心の対話があるかどうかなんですね。

2. 「いい人」が陥りがちなワナ。我慢が生む「心のトゲ」の正体

以前の私は、まさにこの前提をすっ飛ばしていました。

例えば、家族旅行の行き先を決める時。「私はあそこに行きたいな」という気持ちがありながらも、「夫や子どもたちが楽しめるところが一番だよね」と、自分の気持ちに蓋をして、みんなの意見にただ合わせていたんです。

一見、家族の平和を保つための「Win-Win」に見えますよね。でも、これは『7つの習慣』でいうところの「ルーズ-ウィン」。つまり、「私は負けて、あなたが勝つ」という関係性なんです。

「合わせてあげている」という我慢は、気づかないうちに心のトゲとなって、後になって「私ばっかり…」なんて、不満が顔を出すことも。これでは、せっかくの優しさが、長い目で見ると誰の幸せにも繋がらない、悲しいすれ違いになってしまいますよね。

3. なぜ、私たちはつい我慢してしまうの?

そもそも、私たち日本人は特に、「和を大切にしなさい」と教わってきました。自分の意見を主張するよりも、周りに合わせることが美徳だと感じる、素晴らしい文化を持っています。相手を傷つけたくない、この場の空気を壊したくない、という気持ちは、本当に尊い優しさです。

だから、自分を責める必要は全くありません。その優しさを土台にしたまま、ほんの少しだけ勇気を出す方法があるとしたら、知りたくありませんか?

4. 心地よいハーモニーを奏でるための「3つのちりつも」

「でも、自分の意見を言うのは勇気がいる…」
「わがままって思われたらどうしよう…」

そう感じますよね。大丈夫、私もいつもドキドキしています。だからこそ、「ちりつも」で、できることから一緒に練習してみませんか?

【ステップ1】まず、自分の「本当はどうしたい?」に耳を澄ます(自分との対話)

相手のことを考える前に、ほんの少しだけ、自分の心に「私、本当はどうしたい?」と問いかけてあげる時間を作ってみてください。

まるで、自分の心の中にいる小さな子どもに、優しく話しかけるように。

「今日の晩ごはん、本当はお魚が食べたい気分なんだね」
「本当は、あっちのカフェに行ってみたかったんだね」
「今日は疲れてるから、お家でゆっくりしたかったんだね」

答えを出す必要はありません。ただ、自分の本音に気づいてあげる。それが、自分を大切にする、はじめの一歩です。

【ステップ2】「私はOK、あなたもOK」の気持ちで伝えてみる(相手との対話)

自分の気持ちに気づけたら、次は、それを相手に伝えてみる練習です。

ここでの合言葉は「I’m OK, You’re OK(私はOK、あなたもOK)」

「私はこう思うんだけど、あなたはどうかな?」
「いつもお肉料理だから、たまにはお魚にしない? あなたの意見も聞かせて」

相手の考えや感情に配慮しながら、でも、自分の気持ちや信念も大切にする。これは、どちらが正しいかを決める勝負ではありません。お互いの想いを持ち寄って、もっと素敵な第三の案を探す、二人だからこそ描ける宝の地図を作るようなものなんです。

【ステップ3】「取引しない」という、心のお守りを持つ(未来との対話)

そうは言っても、いつもお互いが納得できる答えが見つかるとは限りません。人間ですから、どうしても分かり合えない時だってあります。

そんな時、私たちには「Win-Win or No Deal(取引しない)」という、とっても心強い選択肢があることを、覚えておいてください。

無理にどちらかが我慢して合わせるのではなく、「今回は、お互いが納得できる点が見つからなかったね。だから、この話はいったんおしまいにしよう」と、同意の上で、その場を離れる。

例えば、子どもの習い事について意見が合わない時。「今すぐ無理に決めずに、お互いにもう少し情報を集めて、来週また話そうか」と時間をおくのも、未来のための賢明な「No Deal」です。

お互いを責めたり、傷つけ合ったりする「ルーズ-ルーズ(自分も負け、相手も負け)」の関係になることだけは、避けたいですよね。「No Deal」という選択肢は、そんな悲しい結末から、二人の大切な関係性を守ってくれるお守りなんです。

まとめ|最高のWin-Winは「愛」という動詞から始まる

いかがでしたか?

本当の「Win-Win」とは、結果を急ぐことではなく、お互いの心を大切にしながら、じっくり対話を重ねていく、そのプロセスそのものなのかもしれません。

まるで、家庭菜園で野菜を育てるように。

すぐに結果が出なくても、焦らなくて大丈夫。お互いの気持ちという土壌を丁寧に耕し、信頼というお水をあげていれば、いつか必ず、あなたと、あなたの大切な人との間に、温かくて美味しい「Win-Win」という実がなるはずです。

この対話のプロセスこそ、私が大切にしている「愛は動詞」の実践そのもの。

完璧なんて目指さなくて大丈夫。私も失敗の連続です。
でも、そのたびに学び、また一歩、大切な人と一緒に成長していけたら、それが何より素敵なことですよね。

この記事を書いた人

小森千明

ちあき

ライフコーディネーターの、ちあきです☀️ 夫である「哲学医」と共に、「愛は動詞」を信条として、家族やチームの温かい関係性を育むヒントを発信しています。

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