「分かったつもり」が一番危ない。夫婦・親子の信頼を育む、今日からできる小さな習慣

「良かれと思ってかけた言葉が、なぜか相手を不機嫌にさせてしまう…」
「一番分かってほしいはずの家族と、心がすれ違う気がする…」

こんにちは。3人の子育てをしながら、家族のハーモニーを育むお手伝いをしている、ライフコーディネーターのちあきです。

一番近い存在であるはずのパートナーや子どもとの関係。あまりに近すぎて、「もう分かっているつもり」になってしまい、相手の本当の心を置き去りにしてしまうこと、ありませんか?

もしかしたらそれは、私たちの心の中にある「信頼の貯金箱」が、知らず知らずのうちに寂しい残高になっているサインかもしれません。

でも、大丈夫。信頼は、日々のほんの小さな心がけで、またコツコツと温かく貯めていくことができるのです。

今回は、世界的ベストセラー『7つの習慣』の知恵を借りながら、大切な人との信頼を育むための具体的な3つの方法を、私の日常のドタバタなエピソードも交えながらお話ししますね。

「分かったつもり」から卒業する、はじめの一歩

私たち、特に親しい間柄でやってしまいがちなのは、相手の話を最後まで聞かずに「あなたはこう思ってるんでしょ?」と自分のメガネで見てしまうこと。

以前、ポッドキャストでこんな例え話をしました。

「ねぇ、Aさんって紫が好きでしょ?だから紫のお花、買ってきたわよ!」

もし、こんな風にプレゼントを渡されたら、ちょっと「うーん…」となってしまいますよね。「どうして決めつけるの?」と、心が少し離れてしまうかもしれません。

では、どうすればよかったのでしょう?

答えはとてもシンプル。ただ、「聞く」ことだったのです。

「水野さんは、何色が好きなんですか?」
「ピンクとか赤が好きなんです」
「そうなんですね!お花だと、どんなものがお好きなんですか?」
「ガーベラが可愛いなって思います」

何気ない会話ですが、このやり取りの中に、信頼関係を育むための、とても大切なエッセンスが詰まっています。

今日からできる信頼貯金の預け入れ、まず一つ目はこちらです。

【預け入れ1】「初めて」のときめきで、相手を理解する

大切なのは、「相手が大切にしていることを、自分も同じように大切にする」という気持ち。

そのためには、まず相手の世界に、もう一度、好奇心を持って足を踏み入れてみることです。

でも、長く一緒にいると、つい「もう知ってるし」「どうせこうでしょ」なんて、聞くことをおろそかにしてしまいがち。分かります、私もそうですから(笑)。

そんな時の私なりのコツは、「いつでも初めて会った時の、あのときめきを思い出すこと」

あの頃は、相手の好きなもの、考えていること、その全てが知りたくて、夢中で耳を傾けていませんでしたか?

「分かったつもり」を手放して、もう一度、目の前の大切な人に興味を持つこと。それが、空っぽになりかけた信頼の貯金箱に、最初の一枚をチャリンと入れる、温かいアクションになるのです。

【預け入れ2】「ありがとう」が伝わる、小さな気遣い

二つ目は、本当にささやかなことです。それは、「小さなことを気遣う」こと。

先日、コンビニに寄った時のこと。私が出るのを待って、若い女性がドアを開けたまま、にこやかに待っていてくれたんです。

自動ドアが当たり前の今、その何気ない親切が、胸にじんわりと染みて…。
「なんて素敵な気遣いなんだろう!」と、心がふわっと温かくなりました。

こんな風に、人の心を温かくするのは、何も特別なことではありません。

お家の中でも、
「なんだか忙しそうだね。何か手伝うことある?」
「いつも本当にありがとうね」

ほんの一言でいいんです。

もしかしたら、忙しい時には「大丈夫!」と、ぶっきらぼうに返されてしまうかもしれません。私も、心の中では感謝しているのに、ついそんな態度をとってしまうことがあります…。

でも、その思いやりは言われた側の心に、ちゃんと温かい記憶として残っています。この嬉しい記憶の「ちりつも効果」が、二人の関係性という土壌を、少しずつ豊かに育んでくれるのですから。

【預け入れ3】できない勇気も「愛」、約束を守る

三つ目は、「約束を守る」こと。これが、意外と難しいんですよね。

我が家の次男は、よくこんな交渉をしてきます。
「お母さーん!今日、宿題がんばるから、アイス買ってきて!」

仕事帰りの私は、疲れて忘れてしまう自分が容易に想像できます(笑)。ここで軽い気持ちで「いいよー」と返事をして、もし忘れてしまったら…?

「お母さんのウソつき!」という悲しい言葉と共に、彼の信頼貯金は一気に目減りしてしまいます。

だから、私はこう伝えるようにしています。
「ごめんね、今日は忘れちゃうかもしれないから無理なんだ。でも、土曜日なら早く帰ってこれるから、その時ならきっと大丈夫だよ」

これは、『7つの習慣』でいう「主体性」の発揮でもあります。守れない約束は、誠実に「できない」と伝える勇気。それもまた、相手への深い信頼と愛情の証なのです。

もちろん、一度「やる」と決めた小さな約束は、何よりも大切に守る。

子どもとの小さな約束を守れた時、それは単にアイスが手に入ったということ以上の意味を持ちます。「お母さんは、僕との約束を大切にしてくれた」という、かけがえのない信頼の記憶が、「大好き」という気持ちと共に、子どもの心に深く刻まれるのです。

まとめ | 信頼は、日々の小さな「愛」を積み重ねること

  1. 初めて会った時のように、相手を理解しようとすること
  2. 「ありがとう」の気持ちを、小さな気遣いで示すこと
  3. できない勇気も持ちながら、小さな約束を大切に守ること

いかがでしたか?
どれも、本当にささやかなことですよね。

でも、私たちの関係性は、まるで家庭菜園の土のように、日々の小さな積み重ねによって、少しずつ豊かに耕されていくものなのだと思います。(農場の法則)

完璧な親や、完璧なパートナーなんて、どこにもいません。私も失敗してばかりです。

でも、一番近い人との関係が、なんだかギクシャクするなと感じた時。それは、お互いを見つめ直し、もう一度、関係性を温かく育むための「招待状」なのかもしれません。

次回は、信頼貯金をさらに増やすための、残りの3つの方法についてお話ししますね。
どうぞ、お楽しみに。

この記事を書いた人

小森千明

ちあき

ライフコーディネーターの、ちあきです☀️ 夫である「哲学医」と共に、「愛は動詞」を信条として、家族やチームの温かい関係性を育むヒントを発信しています。

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