【医師監修】夜泣き・癇癪(かんしゃく)・落ち着きがない…その悩み、「隠れ栄養失調」が原因かもしれません。

時計の秒針の音だけが、やけに大きく聞こえる深夜2時。
抱っこしても、おっぱいをあげても、何をしても泣き止んでくれない我が子を腕に、途方に暮れて立ち尽くす…。

「私の何がいけないんだろう…」

こんにちは。LifeCrescendo主宰、そして3人の子どもの子育て真っ最中のライフコーディネーター、ちあきです。

あの孤独な夜の気持ち、何を隠そう、私自身が何度も経験してきました。
特に次男は、本当によく泣き、なかなか寝ない子で、「この子の個性なのかな」と思いながらも、自分の無力さに胸が張り裂けそうになる毎日でした。

でも、もしその原因が、お母さんのせいでも、愛情不足のせいでもなかったとしたら…?

今日のこの記事は、かつての私のように、一人で悩みを抱えているお母さんに、「大丈夫、あなたはもう十分に頑張っていますよ」とお伝えしたくて書いています。

この記事を読み終える頃には、心が少し軽くなって、「これなら、できるかも」という、小さな希望の光が見つかるはずですよ。

ステップ1:まずは、心と体に触れる応急手当。「落ち着いて、大丈夫だよ」

お子さんが泣いていたり、イライラしてキーッとなっている時。私たち親は、つい「どうすれば泣き止むか」「どうすれば落ち着かせられるか」と、頭で解決策を探してしまいますよね。

でも、その前に、まずはお子さんの高ぶった気持ちに、そっと寄り添ってあげることから始めてみませんか?

東洋医学では、イライラしたり興奮したりしている時、「気」が頭の方にぐーっとのぼっている、と考えることがあります。そんな時は、優しいタッチケアで、そのエネルギーをゆっくりと体の下の方へおろしてあげるイメージで触れてみてください。

  • 頭を優しくなでなで: 「大丈夫だよ」と心で唱えながら、頭の上から下へ、ゆっくり撫でてあげます。
  • 背中をゆっくり撫で下ろす: 肩甲骨のあたりからお尻に向かって、ゆーっくりと。急いでシャカシャカすると、逆に興奮してしまうので、「のーんびり」が合言葉です。
  • 太ももをくるくる: 赤ちゃんのむちむちの太ももを、両手で優しく包み込むように、くるくる回してあげます。
  • 肩甲骨の間をくるくる: 特に夜泣きで起きてしまった時は、肩甲骨の間を指で優しくくるくる撫でてあげると、リラックスしやすいと言われています。

大切なのは、テクニックよりも「あなたの気持ち、ちゃんとわかっているよ」と伝える心。優しい子守唄を歌いながらでもいいですね。まずは親子でリラックスできる、安心安全な時間を作ってあげましょう。

ステップ2:衝撃の事実!本当の原因は「隠れ栄養失調」だった?

さて、タッチケアで少し落ち着いたら、もう少し根本的な原因を探っていきましょう。

実は、赤ちゃんの夜泣きや子どものイライラ、癇癪の原因の一つに、「鉄不足」が隠れていることがある、ということが最近分かってきているんです。

「え、栄養?鉄分がイライラと関係あるの?」と驚きますよね。私も、初めて知った時は衝撃でした。

実は、鉄分は脳の中で「セロトニン」や「ドーパミン」といった、心のバランスを整える神経伝達物質を作るために不可欠な栄養素なんです。特に、睡眠の質に関わる「むずむず脚症候群」という、脚がむずむずして眠れなくなる症状の背景に、鉄不足が隠れていることも指摘されています。つまり、夜泣きの原因が「なんだかよく分からないけど不快で眠れない…」という、体の中からのサインである可能性もあるのです。

そして、特に母乳で赤ちゃんを育てているお母さんにお伝えしたい、大切なことがあります。

母乳は赤ちゃんにとって最高の栄養であることに、間違いはありません。ただ、生後6ヶ月頃になると、赤ちゃんは急成長するため、母乳だけでは鉄分が不足しやすくなることが知られています。これは、お母さんのせいではなく、赤ちゃんの成長にとって自然なプロセス。だからこそ、このタイミングで始まる「離乳食」で、いかに上手に鉄分を補ってあげるかが、とても大切になってくるのです。

「ああ、もっと早く知りたかった…!」

これは、まさに過去の私自身の心の叫びです。でも、今ならそう思えるんです。まるで、たくさん雨が降った後の畑の土が、かえって豊かになるように。あの悩んだ時間があったからこそ、子育てという畑を耕すための、新しい知恵という栄養をもらえた気がします。

あなたのせいじゃない。愛情が足りないわけでも、育て方が間違っているわけでもない。ただ、親子でちょっぴり「栄養」が足りていなかっただけなのかもしれないのです。

ステップ3:今日からできる!「ちりつも」鉄分ごはん

「じゃあ、何を食べたらいいの?」と思いますよね。大丈夫、完璧を目指さなくてもいいんです。私たちのブランドが大切にしている「ちりつも効果」。日々の食事の中に、少しずつ鉄分をプラスしていくことから、一緒に始めてみませんか?

  • レバー: 鉄分の王様!でも、独特の風味が苦手なお子さん(そして大人も…)多いですよね。レバー、私も苦手なんです(笑)。だから無理はせず、まずは今週末、家族でカツオのたたきパーティーを開いてみる、なんていうのはどうでしょう?
  • カツオ: お魚の中ではカツオが万能選手。お刺身もいいですし、ツナ缶のように手軽に使えるカツオの缶詰も便利ですね。
  • ほうれん草: 私は、もうカットされた冷凍ほうれん草を常備しています!お味噌汁にパラパラ、卵焼きに混ぜ込み、と「ちょい足し」するだけでOK。そこに、冷凍ほうれん草と卵のスープを添えるだけで、もう立派な“鉄分ごはん”の完成です。
  • レーズン: おやつにもぴったり。パンに入れたり、ヨーグルトに混ぜたり。手軽に鉄分補給ができます。

大切なのは、家庭菜園と同じ「農場の法則」です。「早く育て!」と叫んでも、野菜は育ちません。まず土(=体)を耕し、栄養(=食事)という水をやり、太陽の光を浴びさせてあげる。そうやって環境を整えれば、植物は自らの力で、ちゃんと育っていくのですから。

楽しみながら、ちりつもで。それが私たちLifeCrescendoのスタイルです。

まとめ | あなたは、もう十分に頑張っています

実は、鉄分を意識して食事に取り入れるようになってから、あの寝なかった次男が、最近こんなことを報告してくれるようになりました。

「お母さん、おはよう!僕、きのう11時間も寝れたよ!」

あれほど寝つきが悪く、そわそわと落ち着かなかった彼が、夜中に起きることもなく、朝までぐっすり眠れる日が増えてきたのです。

かつては「しつけの問題なのかな…」と悩んでいた息子の癇癪を、今、こうして「栄養」という全く新しい視点から見つめ直すことができている。これも、人生の「成長の螺旋階段」を、一歩のぼることができた証なのかもしれません。

「個性」だと思っていたあの行動も、「性格」だと思っていた落ち着きのなさも、もしかしたら体からの「栄養が足りないよー!」という、ただのSOSサインだったのかもしれない。そう気づくだけで、母親として、少しだけ肩の荷が下りる気がしませんか?

大丈夫。完璧な親なんて、どこにもいません。私も失敗ばかりです。

まずは、頑張りすぎているご自身の体を、美味しいもので労ってあげることから始めてみてください。お母さんの心が満たされれば、その温かいエネルギーは、必ずお子さんにも伝わりますから。

【より詳しく知りたいあなたへ】

この記事を読んで、「うちの子や私の不調も、もしかしたら…」と、ご心配に思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。

日々の食事やケアを工夫してもなかなか改善しない、あるいは、一度きちんと体の状態を知っておきたい、という場合は、専門家の力を借りるのも一つの大切な選択肢です。

夫の小森こどもクリニックでは、血液検査を通して、お子さんやご自身の体の栄養状態をより詳しく知ることができます。目に見えない体の内側の状態を客観的に把握することは、悩みの根本的な原因を見つけ、適切なケアを始めるための、確かな一歩になります。

もしご興味がありましたら、ぜひこちらのページも参考にしてみてくださいね。

そして、もしサプリメントなどを試される場合は、自己判断なさらず、まずはかかりつけの先生や、私たちのような専門家にご相談くださいね。あなたのその一歩を、心から応援しています。

この記事を書いた人

小森千明

ちあき

ライフコーディネーターの、ちあきです☀️ 夫である「哲学医」と共に、「愛は動詞」を信条として、家族やチームの温かい関係性を育むヒントを発信しています。

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