📘 【小森こどもクリニック式】栄養療法 実践・理論ガイド(食事・症状別Q&A)

小森こどもクリニック栄養専門ガイド
 この記事の活用について 

ここでは、当院の栄養外来で、多くのご家族と一緒に実践し、効果を確認してきた「飲み方の工夫」の一部をご紹介します。 

【必ずお読みください】 
この情報は、医師の診察を受け、指導下にある患者様へのサポートとして提供しています。 お子様の体質や現在の治療状況によっては、適さない方法も含まれます。初めての方は自己判断せず、必ず医師の診察・指示を受けてから実践してください。

〜「なぜ?」がわかれば、治療はもっと加速する〜

スタートアップ・ガイド(入門編)からのステップアップへようこそ。 このページは、栄養療法に慣れてきたご家庭や、より深く「心と体の仕組み」を理解したい親御さんのための「応用編・羅針盤」です。

「食事だけで治せる?」「なぜ腸が大事なの?」 そんな深い疑問への答えと、すぐに試せる「プロの実践テクニック」をここにまとめました。

🍽 ① 食事で迷ったとき(Q&A)

「サプリだけでなく、食事も変えていきたい」 そんなご家庭のために、無理なく続く**「現実的な工夫」**をまとめました。

🔜 今後追加予定の深掘り記事

Q. 朝ごはんを食べる時間がありません。これだけでOKなものは?

  • 💡 結論: 「調理」を諦めましょう。「封を開けるだけ」でタンパク質になるものを常備してください。
  • おすすめ: ゆで卵(コンビニ可)、キャンディチーズ、無調整豆乳、ちくわ、サラダチキン。
    • これらを「口に放り込む」だけで、パンだけの朝食より格段に血糖値が安定し、午前中の集中力が変わります。

Q. コンビニ活用術:賢い「補食」の選び方は?

  • 💡 結論: 「おにぎり単品」を卒業し、「タンパク質とのセット」にします。
  • 塾前・部活前の正解例:
    • × おにぎり(糖質のみ)→ 血糖値スパイクで眠くなる
    • ○ おにぎり + ゆで卵 or からあげクン(肉) → 血糖値が安定し、集中力が続く
    • ○ サラダチキンバー + 豆乳

Q. どうしてもお菓子をやめられません。

  • 💡 結論: 「禁止」は逆効果。「置き換え」と「タイミング」で乗り切ります。
  • 置き換え術: クッキー(小麦・砂糖)を、「おせんべい(米)」や「あたりめ」「小魚アーモンド」に変えるだけで、腸への負担は激減します。
  • タイミング: 「運動する前ならOK」「友達と遊ぶ時ならOK」とルールを決め、家では買わない環境を作ります。

Q. タンパク質、何を食べさせればいい?(肉が苦手)

  • 💡 結論: 無理に肉を焼く必要はありません。「隠しタンパク質」を活用しましょう。
  • 隠し技:
    • ご飯に「しらす」「鮭フレーク」を混ぜ込む。
    • お味噌汁に「豆腐」「油揚げ」「溶き卵」を入れる。
    • プロの裏技: 具沢山の「炊き込みご飯」をおにぎりにして冷凍しておく(肉も野菜も一度に摂れます)。

💊 ② その他のお悩み別Q&A(心・体)

日々の生活の中で出てくる、具体的な不調への対策です。

🔜 今後追加予定の深掘り記事

🌀 メンタル・思考の悩み

  • Q. ネガティブなことばかり考えてしまう(反芻思考)
    • 原因: 「性格」ではなく「脳のエネルギー不足」かもしれません。
    • 対策: 脳の神経伝達物質(セロトニンなど)を作るには、「鉄」と「ビタミンB群」が必須です。サプリの飲み忘れがないかチェックしましょう。
  • Q. 感情の波が激しく、癇癪を起こす
    • 原因: 「血糖値の乱高下(スパイク)」が、アドレナリン(攻撃ホルモン)を出させている可能性があります。
    • 対策: 空腹でお菓子やジュースを摂るのをやめ、「補食(おにぎりやナッツ)」をこまめに食べて空腹時間を作らないようにします。
  • 深掘り記事: [子どもの脳は「油」でできている。「ガス欠」によるイライラ・不機嫌を手放す、MCTオイルの戦略的活用法]

💩 お腹(腸管)の調子

  • Q. お腹の調子が整わない(便秘・下痢)
    • 原因: 腸内環境の乱れは、栄養吸収の妨げになります。
    • 対策: 「グルタミン(粘膜修復)」と「プロバイオティクス(整腸)」が鍵です。食事では、水溶性食物繊維(海藻、オクラ、なめこ)を味噌汁に入れましょう。

🛌 睡眠・疲労

  • Q. 朝起きられない・学校に行けない
    • 原因: 「起立性調節障害」と診断される前に、「ミトコンドリア機能低下(エネルギー切れ)」を疑います。
    • 対策: 細胞のエネルギー工場を動かす「ビタミンB群」「鉄」「マグネシウム」を重点的に補います。

🏗 ③ 治療の全体像・実践ガイド(5つの土台)

当院の治療が目指すゴールと、その道筋(ロードマップ)です。 私たちは、以下の「5つの土台(ステップ)」を順番に整えていくことで、根本的な治癒を目指します。

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Step 1. 腸管アプローチ(土壌)

  • イメージ: 「畑の土作り」
  • どんなに良い肥料(サプリ)を撒いても、土(腸)が荒れていては吸収されません。まずは小麦・乳製品を少し控え、腸の炎症を鎮めます。

Step 2. ATP供給(エネルギー)

  • イメージ: 「スマホの充電」
  • どんなに高性能なスマホ(脳)も、充電(ATP)が切れていたら画面は点きません。ビタミンB群と鉄は、この充電器のコードの役割を果たします。

Step 3. 血糖コントロール(感情)

  • イメージ: 「ジェットコースターを止める」
  • 甘いものを食べて急激に上がった血糖値が急降下する時、人はイライラや眠気を感じます。この「血糖値ジェットコースター」を平坦な道にすることが、心の安定への近道です。

Step 4. 蛋白と脂質の代謝(材料)

  • イメージ: 「家の柱と壁」
  • 体という「家」を修理・増築するには、材料(タンパク質・良質な脂質)が必要です。成長期の子どもは、大人の何倍もの材料を必要としています。

Step 5. 鉄代謝(運搬・点火)

  • イメージ: 「酸素のトラック」
  • 鉄は、全身に酸素を運ぶトラック(赤血球)の材料です。酸素が届かなければ、脳も体も酸欠状態で働きません。

📖 栄養療法 はじめの一歩(用語集)

診察室でよく出る言葉を、わかりやすく解説します。

  • ATP(エーティーピー): 人が動くための「通貨(お金)」や「電池」のようなエネルギー。
  • フェリチン: 体の中に蓄えられている「貯蔵鉄」。お財布のお金(血清鉄)ではなく「銀行預金」。これが低いと、いざという時にガス欠になります。
  • GABA(ギャバ): 脳の興奮を抑えるブレーキ役のアミノ酸。リラックスに必要です。
  • 低血糖症: 糖尿病でなくても起きる、エネルギー切れの状態。イライラ、冷や汗、パニックの原因になります。

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